授業(研修)中、おしゃべりをしたり、ほかのことに気を取られたり、やる気がなかったりする児童・生徒(参加者)に悩まされていませんか。
Whole Brain Teachingは、そんなおしゃべり、注意力散漫、やる気がない学習者(参加者)を楽しく積極的に授業(研修)に参加させるのに有効な指導法です。(以下、教育現場を例に、話を進めます。)
やり方は、
- 教師と学習者の間で、「こう言ったら、こう返す」という合言葉をあらかじめ決めておく。(括弧英語)
- (例)教師:「みなさん(Class)」ー学習者:「はい、先生(Yes)」
- 学習者は合言葉を返す際、教師の言い方をまねる。
- (例1)教師:「みなさ~ん(Claaaas)」ー学習者:「はい、せんせ~い(Yeees)」
- (例2)教師:ささやき声で「みなさん」-学習者:ささやき声で「はい、先生」
- 学習者は合言葉の回数も教師と同じにする。
- (例)教師:「みなさん」「みなさん」「みなさん」(Class, Class Class)-学習者:「はい、先生」「はい、先生」「はい、先生」(Yes, Yes, Yes)
- 合言葉を言うときは、教師のジェスチャーも真似する。
- (例)教師:手を2回たたいた後「みなさん(Class)」ー学習者:手を2回たたいた後「はい、先生(Yes)」
- 様々な場面用に合言葉を用意する。
- (例1)教師が学習者に、自分の理解したことをペアになった相手に話してもらいたい時、教師:「説明!(Teach!)」-学習者:「説明、OK!(OK, Teach!)」
- (例2)教師がペアの中で話す人を変わってほしい時、教師:「交代!(Switch!)」ー学習者:「交代、OK!(OK, Switch!)」
これだけです。これだけですが、非常に効果的です。
この方法を効果的に使うために、教師は、
- 合言葉を言うときにトーンやスピードを変えたり、おもしろおかしいジェスチャーをする。(学習者はほとんどゲーム感覚でまねをします。
- 合言葉は授業に必要な指示の数だけ用意しておく。
- Whole Brain TeacingはアメリカでChris Biffleが始めたものなので、指示の言葉を英語にすれば、学習者にとって英語の勉強にもなります。(例:「交代!」の代わりに”Switch!”)英語の指示語を知りたい方は”Whole Brain Teaching Sight Words”で検索してみてください。
- Whole Brain Teachingが授業で使われ始めたころは、学習者は教師が言った言葉をそのまま繰り返していました。
- 「説明」などの指示のほかに、または代わりに、番号付きのクラスルール(例:No.1ーペアで話をするときは右側の人から)を用意しておくと、合言葉に「ルールNo.1」などが使えます。
- 合言葉に慣れるまで、あるいは合言葉が多くて覚えきれない時は、ボードに合言葉を書いておくか、合言葉を書いた紙を学習者に渡しておく。
以上、本家本元のWhole Brain Teachingの簡略版をご紹介しました。もっとお知りなりたい方はWhole Brain Teacingのサイトをご覧ください。(英語のサイトですが、Google Translate等で日本語訳が利用できます。)