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アウトドア活動が増える時期ー人もペットもマダニに注意!かまれたときの対処法&かまれないための対策は?

マダニに注意
  • ペットを飼っていない
  • マダニがいるようなところにはいかない

だから自分はマダニにかまれることはないと思うのは間違いです。

今やマダニは日本中のそこかしこに潜んでいて、ペットに限らず、誰だろうと、いつだろうと、通りかかった生き物にくっついて、ごちそうにありつこうと待ち構えています。

しかも、噛みついて血を吸われるだけでも十分不快なのに、マダニが媒介する感染症にかかったら、最悪の場合、死に至る危険性まであります。

今回は、①マダニについての基本情報、②かまれたときの適切な対処法、③かまれないための対策、④あきれた母の対処法(実話)についてお話します。

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マダニとは

マダニ

基本情報

マダニは生き物に寄生して吸血するダニの一種です。

1年中活動していますが、春から秋にかけてより活発に活動し、たとえ飢餓状態でも数年は生き延びると言われています。

国内では50種類ほどが確認されていて、近年は山林や藪などの奥地に限らず、庭や畑、公園といった人の生活圏にまで生息域を広めています

体長は吸血前で3~8mm程度、吸血すると10~20mmにまで膨らみます。

約10日ほどで満腹になると、マダニは自然に剥がれ落ちますが、怖いのはかまれたことでマダニが媒介する感染症にかかる危険性があることです。

マダニの唾液には麻酔様物質が含まれているため、かまれてもすぐに気づかない人が少なくありません。

マダニが媒介する感染症

すべてのマダニが感染症を引き起こす病原体を保有しているわけではありませんし、マダニにかまれた人が全員病気を発症するわけでもありません。

けれど、マダニ媒介感染症の罹患者数は年々増加しています

国内で発症報告がある主なマダニ媒介感染症

  • 日本紅斑熱
  • ライム病
  • ツツガムシ病
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
  • エゾウイルス感染症
  • ダニ媒介性脳炎(TBE)

感染経路

人への感染には、①病原体を保有するマダニにかまれたため(マダニ→人)、②マダニ媒介感染症にかかっているペットから(ペット→人)、③マダニ媒介感染症にかかっている人との濃厚接触によるもの(人→人)の3つの経路が考えられます。

ただし、こういった感染経路や発症率は感染症の種類によって異なります。

日本紅斑熱

日本紅斑熱は、リケッチア・ジャポニカという細菌が原因の感染症です。

関東以西での発症が多く、年間約300例の報告があります。

症状

マダニにかまれてから2~8日目くらいに高熱が出て、全身にかゆみのない赤い発疹が現れます。

噛み口は、脇の周囲や下腹部、太ももの内側など、衣類に被われた柔らかい部位にあることが多く、皮膚は赤みを帯び、刺し口の上に小さくて黒いカサブタが認められます。

治療法

テトラサイクリン系の抗菌薬が効きますが、血小板の低下や臓器障害の進行により、重症化する例もあるので注意が必要です。

ライム病

ライム病は、ライム病ボレリアという細菌が原因の感染症です。日本ではシュルツェマダニにかまれた場合のみ発症の危険性があります。

北海道や本州中部山岳部での発症が多く、年間10~20例が報告されています。

症状

マダニにかまれて数日~14日の間に、かまれたところに赤い皮疹が現れ、次第に周辺に広がって5~20cmほどの大きな赤みになります。

倦怠感や発熱、筋肉痛や関節痛といったインフルエンザのような症状を伴うこともありますし、顔面神経麻痺などの神経症状が現れることもあります。

治療法

テトラサイクリン系やペニシリン系の抗菌薬が有効ですが、適切な診断・治療が行われないと、皮膚症状や神経症状以外にも循環器症状や眼症状といったさまざまな症状が現れます。

ツツガムシ病

ツツガムシ病は、ツツガムシの幼虫が保有するオリエンチア・ツツガムシという細菌が原因の感染症です。

以前は北陸~東北の限られた地域でのみ発生する風土病でしたが、最近では北海道や沖縄を除く全国に広がり、年間400~500例の発症報告があります。

症状

ツツガムシの幼虫にに吸着されてから5~14日の潜伏期間を経て、全身の倦怠感や頭痛、筋肉痛、関節痛などを伴う、39~40℃の高熱が出ます。

それから2~3日後には、全身にかゆみのない赤い発疹が現れ、全身のリンパ節に腫脹も認められます。また、衣類に被われた部位に吸着口があり、黒いかさぶたを付けた赤みが認められるところが日本紅斑熱とよく似ています。

治療法

テトラサイクリン系の抗菌薬が有効ですが、治療が遅れると多臓器不全や死に至ることもあるため、日本紅斑熱同様、こちらも注意が必要です。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、フタトゲチマダニ、タカサゴキララマダニ等が媒介するフレボウイルス属の新しいウイルスが原因のダニ媒介性感染症です。

患者の発生地は、これまで近畿~北陸よりも西の地域の山間部がほとんどでしたが、今後さらに広がることが懸念されています。

患者数も増加傾向にあり、2023年には過去最多となる133例の報告が上がっています。

症状

マダニにかまれた後、1~2週間ほどで発熱し、食欲低下や嘔気、嘔吐や下痢、腹痛といった消化器症状も多くの症例で認められています。

その他頭痛、筋肉痛を伴うこともあり、重症化すると、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こします。

治療法

有効なワクチンや治療薬はありません。死亡率も6~30%と高く、人→人感染も確認されている非常に危険な感染症です。

2024年、日本で初めて、90代の感染患者(のちに死亡)から医療従事者へ、感染予防対策をとっていたにもかかわらず、SFTS感染が確認されました。

エゾウイルス感染症

2020年に北海道で初めて検出された新規オルソナイロウイルス(エゾウィルス)を病原体とするダニ媒介性感染症です。

2014年以降、北海道内で少なくとも7名の患者からエゾウィルスが検出されています。

症状

症例が少ないため、典型的な症状は特定しにくいのですが、マダニにかまれてから数日~2週、発熱や食欲不振、筋肉痛が始まり、その後、血小板減少や白血球減少、肝機能酵素や 筋原性酵素の上昇がみられるようです。

治療法

特別な治療法やワクチンはありませんが、今のところ死亡例はありません。

ダニ媒介性脳炎(TBE)

ダニ媒介性脳炎は、ダニ媒介脳炎ウイルスによって引き起こされる感染症で、主にヨーロッパ亜型、シベリア亜型及び極東亜型に分類されます。

日本では1993年以降、北海道で極東亜型のウィルス感染が数年に1件程度の割合で報告されています。

症状

極東亜型のウイルスに感染した場合、7〜14日の潜伏期間ののち、頭痛・発熱・悪心・嘔吐が見られます。重症化すると、精神錯乱・昏睡・痙攣および麻痺といった脳炎症状が出現することがあります。

治療法

治療は対症療法に限られます。

致死率は20%以上、生残者の30~40%に神経学的後遺症が認められる危険な感染症です。

*「危険のある地域」に記載のある地域に渡航する場合、国内で薬事承認されたワクチンの予防接種が可能です。

参考資料:国立感染症研究所 「SFTSとダニ媒介ウイルス」(PDF)
              「節足動物媒介感染症
     皮膚科Q&A 「虫(マダニ)による予期せぬ感染症
     厚生労働省検疫所 「ダニ媒介脳炎(Tick-Borne Encephalitis)

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マダニにかまれたら?

クリニック

適切な対処法

マダニにかまれていることに気づき、引きはがそうとする人がいますが、これはNGです。

吸着の際、マダニはセメント状の物質で口器を皮膚に固定するので、無理に引っ張ると口器(あごの部分)が残ってしまいます。

ワセリン法

兵庫医科大学の医師によって広められたマダニの除去法です。

まずワセリンをマダニの周囲に分厚く塗り、30分ほど待ってから身体をつぶさないようにピンセットでそっとぴっぱると、マダニがはがせやすくなるそうです。

医療機関の受診(いち推し)

マダニをはがすだけなら、自分でもできるかもしれませんが、すでに感染症の病原体が体内に入り込んでしまっている可能性はいなめません。

マダニにかまれた際の最適な対処法は、医療機関で外科的にマダニを除去してもらう(メスで患部を切り取る)ことです。

専門家に処置してもらえば、口器を取り残してかゆみが出ることもありませんし、マダニの種類がわかるので、抗生物質を処方して少なくとも細菌性の感染症の発症を抑えられるからです。

あきれた母の対処法

マダニ駆除

その日、母はミニトマトを取ろうと畑に行きました。

農作業に行くわけではなかったので、普段着につっかけという格好です。

10分ほどで畑から帰ってきた母…。

ねぇ、ココちゃんのダニの薬どこ?あの塗るやつ。

今は飲み薬を飲んでるから、ダニなんていないはずだけど…。

いや、ココちゃんじゃなくて、私の足にくっついてるのよ。

引っ張ってもとれなくて。

まさか犬用を使うつもりなの?

以前、ココにかみついていたマダニを取ったときに効果があったので、母にはまずアルコールをしみ込ませたペーパータオルでそっとマダニを覆うように言い、その状態でかかりつけ医のところに急いで連れて行きました。

脚は割とすぐにとれたんだけど、口がなかなかはがれなくて、皮膚を削られたから血が出たわ。

おそらくかまれてから30分もたっていなかったにもかかわらず、しっかりと食いつかれていたため、お医者さんはとるのにかなり苦労したようです。

最後は抗生物質(クラリスロマイシン)を処方され、4日後に再度受診して、傷口と体調等の確認をすることになりました。

傷口のカバーに貼ったテープにかぶれてかゆみが出たため、再診で傷口を覆うのはやめになり、かぶれに対するかゆみ止めをもらって、母の治療は終了となりました。

マダニ対策

ペットと戸外を楽しむ

人間の場合

マダニが媒介する感染症に対しての予防薬やワクチンはありません。

唯一の対策はマダニにかまれないようにすることです。

服装

  • 長ズボンを着用
  • 足を完全に覆う靴(できれば長靴)
    • 靴下の中にズボンのすそを入れる
    • ズボンと長靴の間に隙間を作らない
  • マダニがいそうな場所に手を突っ込む可能性があるときは長袖と手袋を着用
  • 着衣の素材はナイロン等、マダニがくっつきにくいもの、色はマダニが目立つように明るい色

マダニは地表に近いところにいるので、特に下半身の肌の露出を少なくすることが大切です。

また、屋外での活動後は衣服にマダニが付いていないか確認し、さらにシャワーや入浴時にも再確認をしましょう。

ダニ除けスプレー

2013年にはマダニに対する忌避剤が認可され、ディートイカリジンという成分を配合したダニ除けスプレーの販売も始まりました。

ディートとイカリジンの違い

  • 使用制限
    • ディート:
      • 12%以下の製品:
        • 生後6か月未満は使用禁止
        • 6か月以上2歳未満は1日1回まで
        • 2歳以上12歳未満は、1日1~3回まで
      • 30%(最高濃度)の製品は12歳未満で使用禁止
    • イカリジン:15%(最高濃度)でも年齢・医用回数制限なし
  • 持続時間
    • ディート:
      • 30%:約6時間
      • 15%:5時間
      • 10%:3時間
    • イカリジン15%:6~8時間
  • 効果がある虫
    • ディート30%:蚊、ブユ(ブヨ)、アブ、ノミ、イエダニ、トコジラミ(ナンキンムシ)、マダニツツガムシ、サシバエ
    • イカリジン15%:蚊成虫、ブユ、アブ、ノミ、イエダニ、トコジラミ、マダニ、ヌカカ、ヤマビル
  • その他
    • ディート:匂いやベタつき感あり。特定の繊維を腐食させる可能性あり

ダニ除けスプレーは100%マダニの付着を防ぐものではありませんが、付着するダニの数は明らかに少なくなります。

ペットの場合

ペット用にはスポットタイプや経口薬といった予防薬があります。

スポットタイプのものは市販されていますが、経口薬はフィラリアの予防薬のように動物病院で処方してもらうか、オンラインショップ(ペットの薬の輸入代表業者)での購入でしか手に入りません。

うちは、調べた限りどこよりもお得だった「うさパラ」さんで「ネクスガード」を注文しています。(2024年9月時点)

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スポットタイプも経口薬も効果は1か月程度なので、毎月1回の定期的な投与が必要です。

うちは現在、経口薬のみを使用していますが、使うようになって以来、マダニは一切見かけなくなりました。

最後に

屋外での活動をやめろと言っているわけではありません。

それどころか、ひとりだろうと家族やペット連れだろうと、自然には私たちの心や身体を癒す力があると思っています。

ただ、マダニの脅威が身近に迫ってきているのは事実です。

海や山へのハイキングにキャンプ、公園でのピクニックやお散歩、庭の草むしりから本格的な農作業まで、戸外で長時間過ごすときには、人もペットもしっかりとマダニ対策をしておくと安心です。

残念ながら、人に使えるマダニ媒介感染症予防薬やワクチンはなく、中には治療薬がないものもあります。

時期によってはマダニ対策に最適な服装をすることで、熱中症の危険にさらされかねない可能性もあります。

屋外でのレジャーや作業前には、少なくともダニ除けスプレーをするようにしてみませんか。

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