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近所づきあいって必要?面倒やトラブルを避けて自分らしく暮らすコツ

近所付き合いのトラブル

ここ半世紀の間に、私たちの生活スタイルは大きく様変わりしました。家族の単位も三世代同居より二世帯住宅や核家族、ひとり暮らしが目立つようになりました。地価の安い田舎ですら、庭付きの一軒家に代わって分譲マンションの一室を購入する人が増えつつあります。

こういった変化は、家族の中だけでなく近所付き合いにも影響を及ぼしました。「近所づきあいをしない」人たちの出現です。

今回は「面倒くさい近所づきあいはしたくない」「近所づきあいをしなかったせいでトラブルに見舞われた」という人向けに、①近所づきあいのメリットと、②面倒やトラブルを避けて自分らしい暮らしをするためのポイントについてお話します。

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村八分:近所づきあいの必要性

「村八分」という言葉をご存じでしょうか。これは「地域(村)のしきたりを守らなかった人に対して周囲の人が、火事と葬式以外の8つの共同行為について付き合いを断つ」という江戸時代に始まった地域レベルの制裁行為のことです。

周辺の人々が協力し合わないと暮らしが成り立たなかった時代には、村八分のようなしきたりが抑止力となって、いやが上にも人間関係を密にしていました。けれど、現代のように公共サービスが発展・拡大し、他人の手を借りなくても日々の生活に困ることがなくなってくると、最後まで残っていた「一分」の葬式でさえ、自宅ではなくセレモニーホールで、または家族葬へと変わっていきました。

「10あった共同行為の全部で協力する必要がなくなったのなら、もはや近所づきあいも必要ないのでは?」

そう考える人は多いでしょうが、一概にそうとは言い切れません。

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最小限の近所づきあい

一昔前と今では地域の共同行為の内容が異なっています。というより、今は以前とは違うことに協力が必要です。例えば地域の安全対策や地域活動のいくつかは、知らん顔でいるとほかの人に害が及んだり、迷惑をかけることになります。

近所づきあいをしたくないという人も、トラブルを避けたいのであれば以下の2点に関して協力すべきです。お金も時間もほとんどかからない「挨拶」と「公共作業への参加」です。

挨拶

何よりもまず、挨拶は誰にでもすぐにできるコミュニケーションの手法です。また、幼稚園や小学校で、あるいは家庭内で、習慣づけるよう訓練されたことからもわかるように、道徳的で礼儀正しい行為でもあります。

さらに大人の挨拶の場合は、もう1つ「安全性のアピール」のような役割も担っています。挨拶をすることで、周囲の人に「自分は怪しいものではありません」と伝えているのです。

都会のアパートに暮らしている学生さんが、「隣にどんな人が住んでいるのか知らない」と淡々と話すのを聞いて、思わず「怖くないの?」と思ったことがあります。残念ながら犯罪はいつの時代にもどこででも起こりえます。周囲の人にあいさつをしておけば、誰が本当に「見ず知らずの人」で誰が「顔見知りの人」なのか簡単に区別がつきますし、もしかするといざという時に助けてくれる可能性もあります。

一番いいのは明るい声で、「おはようございます」「こんにちは」と自分から声をかけることですが、難しいようならせめて会釈をして、自分の安全性をアピールしておきましょう。

公共作業への参加

最近私の住んでいる地域でも「自治会」に入らない人が出始めました。

自治会に入っていた親が亡くなったからとか、親と同じ敷地内に2世帯住宅を建てただけだからという理由で入らない地元の人もいますし、UターンやIターンで新たにその地域に住むことになった人たちもいます。

そもそも「自治会」は、一定の地域に暮らす住民が組織した任意団体なので、自治会に入る・入らないは各住民の自由です。けれど自治体が設立・運営されている目的を考えると、一概に「入らない」では済ませられないものがあるように思います。

例えば、新年会や運動会、会員だけが参加できる旅行のように、親睦だけが目的ならば、入らなくても問題はありません。

回覧板で身近な情報が得られないことからくる不便さよりも、せっかくの休みを地域のイベントの準備に駆り出されることのほうが苦痛だと感じるのであれば、入りたくない気持ちもわかります。

けれど、溝そうじや歩道の草取りといった作業に参加しないのはどうでしょうか。残念ながら、公共サービスはそこまでカバーしてくれません。

自治会の会員になるかならないかは選べますが、社会の一員であることは選べません。どれだけ「自分(たち)のことは放っておいてくれ」と思ったところで、人里離れた山奥で仙人のような暮らしでもしない限り、他人との関わりを100%避けることはできません。

自治会に入れば、近所づきあいが増え、会費以外にも出費がかさみます。だから加入しないんだと言うのであれば、周囲の人もその決定を尊重すべきです。

けれど、加入する・しないに関わらず、公共の場を安全で快適な状態に保つための作業には、社会人として参加すべきではないでしょうか。参加しないで後々トラブルの原因になるよりも、年に数回だけですから参加して、残りの日々を放っておいてもらったほうが毎日を快適に暮らせると、私は思います。

分譲マンションの管理組合については、個人の意思に関係なく、「区分所有法」により加入が義務付けられています。

出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)

長期的視点からみた近所づきあい

近所付き合い

この記事を読んでいるのは、いわゆる「高齢者」よりも若い世代の人だと思います。おそらく今は、近所づきあいより自分ひとり、または家族や友人、職場の知人との時間のほうが大事だとお考えかもしれません。もちろんそう考えるのは自然ですし、そのせいで近所づきあいなんて取るに足らないものだと捉えている人もいらっしゃるでしょう。

けれど、もし今住んでいる場所に今後もずっと住み続けるつもりなら、自分が年老いた時のことを想像してみてください。あなたが困ったとき、近所の人は手を差し伸べてくれるでしょうか。

「遠くの親戚より近くの他人」という言葉もあります。長期的視点に立てば、おのずとどのような近所づきあいをしたほうがいいか見えてくると思います。

特に「近所づきあいでストレスを感じている」「トラブルを抱えている」という方は、1度自分の言動を振り返って、自分の中に問題の原因がないか探してみてください。

「本当は嫌なのに、そう言えないままずるずると自治会の役員をやらされて・・・・・いる」なら、周囲に気持ちを伝えましょう。

「土日も仕事だから、地域の清掃には1回も参加したことがない」なら、事前に参加できない理由を取りまとめをしている人に話して、清掃日より前の仕事がお休みの日にできるように、清掃する区画を割り当ててもらうといいでしょう。

まとめ

「近所づきあいは必要か」という質問の答えは、「自治会に入る必要はないかもしれないけれど、最低でも安全対策と地域活動の面では協力したほうがいい」です。(注:分譲マンションの管理組合については、選択の余地なく加入義務があります。)

一見、付き合わない方が自分らしく暮らせるように思えますが、そのせいで余計に干渉されるのであれば、本末転倒です。

煩わしい面も多々ありますが、社会の一員としての役割を果たし、周りの人とうまく付き合っておくことで、今だけでなく、今後も快適に暮らせるようになるはずです。

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