家庭菜園でトウモロコシを育ててるみなさん、
「カラスに茎を倒されて、実を突つかれた」
「アワノメイガの幼虫(虫)にかじられて茎が折れたり、実を食い荒らされた」
こんな悩みはありませんか。
トウモロコシは家庭菜園でも人気の野菜です。けれど「カラス(害獣)」と「アワノメイガ(害虫)」の対策がめちゃくちゃ難しい野菜でもあります。
ネットで調べていろいろと試したけれど、「まともに収穫できたのは極わずかだった(または1つもなかった)」という人も少なくないのではないでしょうか。
ということで、この記事では私がトウモロコシ栽培の失敗から学んだ、本当に効果があった害獣・害虫対策と正直あまり意味がなかった対策を写真付きで包み隠さずレビューします!
結論から言うと、我が家のトウモロコシ防除の「正解」は、
- カラス対策:「極細の黒テグス」が最強!
- アワノメイガ対策:「プレバソンフロアブル5」効果◎!定番の「デナポン」はタイミングが難しく△、「ベニカ」は効果✕(というか使っちゃダメ?)
実際の被害写真や対策後の様子を交えながら、分かりやすく解説します。虫食いや鳥害のない、甘くて綺麗なトウモロコシを収穫したい人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
なぜトウモロコシはカラスとアワノメイガに狙われるのか?
家庭菜園で様々な野菜を育てていても、トウモロコシほど害獣や害虫のせいでまともな収穫が望めず、作っても割に合わない・コスパが悪い野菜はありません。
とりわけカラスとアワノメイガによる被害が甚大ですが、これにはトウモロコシが持つ「強烈な引き寄せパワー」と、敵たちの生態が深く関わっています。
アワノメイガが狙う理由:雄花の香りは「虫を引き寄せるフェロモン」

アワノメイガの成虫(蛾)は、トウモロコシの雄花(雄穂)が顔を出し始めた瞬間を見逃しません。
- 強烈な香りに誘われる:トウモロコシの雄花からは、アワノメイガの成虫を強烈に惹きつける匂い(誘引物質)が出ています。
- 最高の保育園:アワノメイガにとって、トウモロコシの雄花や雌花の付け根は、卵を産み付けやすく、孵化したばかりの柔らかい幼虫が食べるのに最適な「栄養満点の場所」です。
つまり、トウモロコシ畑は「虫寄せの看板」を大々的に掲げた無料の賄いつき保育園のようなものです。
カラスが狙う理由:「未熟な実」でも容赦なし!人間の先をゆく学習能力
夏野菜の中でも特にカラスがトウモロコシを狙うのには明確な理由があります。
- 鳥類トップクラスの「甘党」:カラスは非常に味覚が発達しており、特に「糖度の高いもの」が大好物です。
- 視力の良さと学習能力の高さ:カラスは人間と同じように色彩を鮮やかに見分けることができます。また、非常に賢いため、「ヒゲの色が濃くなり始めれば、中の実も十分みずみずしくて美味しいし、すっかり熟してしまうと人間に取られてしまう」ことを経験から学んでいます。
- 「もぎ取る」パワーと器用さ:カラスのクチバシはとても強力です。実をつつくくだけでなく、大きな体を活かしてトウモロコシの茎ごと地面になぎ倒し、足で押さえながら器用に皮を剥いて実を食べることが可能です。
敵の生態を知れば「防除の正解」が見えてきます。
アワノメイガは「雄花の香りに誘われて中に潜り込む」習性があり、カラスは「視力の良さ・学習能力の高さ・強力なパワーと器用さ」を持って行動します。
では、この強力な天敵たちをどうやって撃退すればいいのでしょうか。
まずは、今年失敗で幕を開けたカラス対策から順を追って詳しく解説していきます。
【カラス対策】極細の黒テグスが効果抜群だった理由と張り方のコツ

なぜ「極細の黒い」テグスなのか?カラスの習性を利用した撃退法
カラス対策といえば防鳥ネットが定番ですが、私のイチ押しは「極細の黒テグス」です。
一般的な透明のテグスではなく、あえて「黒い」テグスを使うのには、カラスの驚くべき習性を利用した深い理由があります。
1. カラスには「見えたり見えなかったりする恐怖」が一番効く
カラスは非常に目がいい鳥です。透明なテグスだと、太陽の光が反射してキラッと光るため、カラスは「ここに何か紐があるな」と見破ってしまいます。
一方、「極細の黒いテグス」は、光を反射しません。
カラスがトウモロコシに近づこうとした時、「さっきまで見えなかったのに、目の前に突然黒い線が現れた(見えたり見えなかったりする)」という状態になります。
臆病で警戒心が強いカラスは、この「正体のよくわからない見え隠れする罠」を本能的に激しく嫌がります。
2. 羽に何かが触れる「未知の恐怖」で近づけなくなる
カラスはトウモロコシの実をつつく時、たいてい近くに着地して歩いて近づくか、ホバリング(空中停止)します。
その際、視認しにくい黒テグスに体や羽が触れると、パニックを起こします。
カラスにとって「見えない何かに触れる=命の危険がある罠」なのです。そして、一度恐怖を植え付けると、二度とその場所には近づかなくなります。
3. 太い紐(ひも)や黄色い糸・キラキラテープは、逆に見破られて意味がない
よく畑で見かける「黄色い防鳥糸」や「太い紐」「反射テープ」は、カラスから丸見えです。
最初は警戒しますが、頭のいいカラスは「これ、ただの紐(糸・テープ)だな」とすぐに学習してしまい、紐をまたいだり隙間をくぐったりして、簡単にトウモロコシに到達します。
「カラスの目に見えにくく、光を反射しない極細の黒い」テグスだからこそ、カラスの頭脳に勝利することができるのです。

【画像解説】効果を最大にするテグスの張り方・高さの正解

黒いテグスがなぜ効くのか分かったところで、ここからは我が家のトウモロコシをカラスから完全ガードした「絶対に侵入させない最強のテグスの張り方」を詳しく解説します。
ポイントは、カラスの侵入ルートである「上・横・下」のすべてを塞ぎ、羽ばたける空間をなくすことです。
1. トウモロコシの列から「30〜50cm」離して支柱を立てる
まず、トウモロコシの列から30〜50cmほど離した四隅(株数が多い場合は間にもプラス)にしっかりと頑丈な支柱を立てます。
このとき、外周のテグスを株に近づけすぎるのはNG。テグスと株の距離が近いと、頭のいいカラスはテグスの外側から首を伸ばして、器用に実をつついて食べてしまうからです。
実際、私は最初、列から離れた四隅に支柱を立てるのが面倒で、トウモロコシのすぐ横にある「倒伏防止の支柱(台風対策などの支柱)」に直接テグスを巻き付けて外周を囲んでいました。
すると、あと一週間ほどで収穫できるはずだったトウモロコシ10本のうち、列の外側に見えていた7本を茎からもぎ取られてしまいました。

(受粉の確率を上げるために植え付けの日をずらしていたことと、トウモロコシ同士の株間や列間をあえて狭めて密集させていたおかげで、内側に入っていた3本が奇跡的に無事だったのが唯一の救いです。)
支柱をたくさん立てるのは手間に感じるかもしれませんが、「首が届かないディスタンス」をしっかりキープすることは、カラス対策において絶対に譲れないマスト条件です。
2. カラスの動きを封じる「3本の水平ライン」
立てた支柱に対し、地面と水平になるようにテグスをぐるりと外周に巻き付けていきます。張る高さは、カラスの行動をブロックする3か所です。
- 【1本目】地上から約20cmの高さ(下からの侵入防止)
カラスはターゲットの近くに降り、歩いて近づく習性があります。足や胸にテグスが触れる高さに張ることで、下からの侵入をシャットアウトします。巣立ったばかりの子ガラスにも有効です。 - 【2本目】トウモロコシの実の横あたり(横からの侵入防止)
カラスが横から実を狙おうとした際、翼や体にテグスが触れるようにします。 - 【3本目】実の先端よりさらに10cm高い位置(上からの侵入防止)
上空から実めがけてダイレクトに舞い降りてくるルートを潰します。
「ジグザグ張り」で羽ばたき不可能な空間を作る
外周を3本のラインで囲ったら、仕上げに列の側面や、トウモロコシの真上の空間に向けて、テグスを「ジグザグ」に縦横無尽に張り巡らせてください。この時、「倒伏防止の支柱」もフル活用します。
こうして畑のなかにテグスの3次元の迷路を作ると、カラスが一番嫌がる「着地しても羽ばたけなくなる空間(罠)」が完成します。
テグスを張る際の注意点
テグスは必ず「ピン」と張るようにしてください。
たるんでしまうと、テグスがカラスの体に触れたときの恐怖が薄れるだけでなく、できた「隙間」をすり抜けて中に侵入されるリスクが跳ね上がります。
鷹カイトやカラス模型など、効果がイマイチだった対策

みなさんの中には、ホームセンターなどでよく見かける「鳥追いカイト鷹(タカの形をした凧)」や「リアルなカラスの模型」が気になるという人もいらっしゃるかもしれません。
残念ながら、効果がありそうに見えるのは設置直後だけです。
去年、近くの畑で同じくトウモロコシを栽培していた人が、「鷹カイト」と「カラス模型」の2つをダブルで設置してガッツリ対策されていましたが、実が膨らんできたころにはトウモロコシをすべてカラスに盗られてしまいました。
どうして天敵の姿をしたカイトや死んだように見せたカラスの模型がこれほど無力だったのでしょうか?
その理由は、カラスの驚くべき生態にあります。
圧倒的な知能による「慣れ」
カラスは鳥類トップクラスの知能を持っています。
最初は「天敵のタカがいる!」「仲間が死んでいる!」と驚いて警戒しますが、数日も経つと、電線や遠くの木の上からじっとその様子を観察し始めます。そして、「あのタカはいつも同じ場所を飛んでいるだけで、絶対に襲ってこない」「あのカラスは偽物だ」と見破ってしまいます。
風がないとただの「置物・飾り」になる
鷹カイトは風に煽られて不規則に舞うことで、本物の猛禽類に見せかける仕組みです。
けれど、日本の夏に多い風がない日のカイトは、だらりと下に垂れ下がったただのビニールです。
模型も同様で、静止状態のものはカラスにとって「ただの動かない置物」であり、恐怖の対象にはなりません。
「命の危険(実害)」がないと学習される
カラスを本当に追い払うために必要なのは、見せかけの恐怖ではなく「ここに行くと実害(痛い目に合う)がある」というリアルな生存危機です。
カイトや模型には物理的な攻撃力がないため、一度「害無し」と学習したカラスは、むしろその模型をあざ笑うかのように、すぐ足元にあるトウモロコシを思う存分荒らしていきます。
毎日設置場所や高さを変え続けられるなら多少は効果が持続するかもしれませんが、それが無理ならまず無害な偽物だと見破られます。
だからこそ、カラスの目がよく知能が高いという性質を逆手に取り、触れるまで絶対に正体がわからない「極細の黒テグス」による物理ガードが一番効果的なのです。
【アワノメイガ対策】3つの農薬をガチ比較!効果の明暗が分かれた理由

【効果✕】①【効果X】手軽な「ベニカベジフルスプレー」で大失敗したワケ

雄花に卵が産み付けられているのを見つけて最初に試したのが、他の野菜に使って手元にあったベニカベジフルスプレー(成分:クロチアニジン)でした。
パッケージを見ると、確かに「未成熟とうもろこし」に使えると書いてあります。「手軽にスプレーで退治できてラッキー」と思っていましたが、アワノメイガに対してはまったく効果がありませんでした(X)。
それもそのはず、後になって農薬の登録内容をしっかり調べてみると、この殺虫剤がトウモロコシに対して効果を発揮するのは「アブラムシ類」に対してだけ。肝心な「アワノメイガ」は登録されていません。
卵の中まで成分が浸透しないし、アブラムシ用の薬なので、孵化(ふか)した幼虫にも効きません。
アワノメイガの幼虫は、雄花で孵化したあと、茎を伝って下に降りていきながら雌花(実)や茎の中に潜り込みます。なので、外からいくらスプレーをかけても、この移動する幼虫を止めることはできず、ただただトウモロコシが食い荒らされる結果になってしまいました。
ちなみに、同じベニカシリーズでも、液体を薄めて使う「ベニカベジフル乳剤」の方であればアワノメイガに効くようです。
手軽なスプレータイプを万能だと勘違いして使ったのが、私の最初の大きな間違いでした。
【効果△】定番の「デナポン粒剤5」(現在は製造販売中止)はタイミングも作業も難しすぎた

次に試したのが、ネット検索の際、トウモロコシの虫除けとして絶賛されていた「デナポン粒剤5」です。アワノメイガへの登録もあり、期待していましたが、私のやり方では効果は「△」でした。
*デナポン粒剤5は2026年3月末をもってメーカー(三明ケミカル)での製造・販売が終了(農薬登録も失効)となっています。現在はお店で手に入らない可能性が高いため、今後は別の方法がの対策をおすすめします。
そもそもデナポン粒剤は、トウモロコシのてっぺんの穂(雄花)が出始めた絶妙なタイミングで散布する必要がありますが、私が撒いたのはすでに雄花が開いた後でした。
さらに、タイミングだけでなく、実際にやってみて大苦戦したのが「物理的な撒きにくさ」でした。
デナポンは粒が意外と大きく、説明書にあるようにそのまま花の上からパラパラと振りかけただけでは、アワノメイガが潜り込みやすい「雄花や雌花の付け根」の狭いすき間にうまく錠剤が落ちてくれません。(後でわかったことですが、大きい薬剤はすり鉢等で粉状にしないと、うまく撒けないようでした。)
また、デナポンは幼虫が薬に直接接触して初めて効果を発揮するタイプの農薬です。
そのため「幼虫の通り道にうまく薬が入らなかった」「幼虫がデナポンのない場所を通って潜り込んでしまった」せいで、散布後に見つかった幼虫の死骸は1株につきたったの2~3匹程度。
すべての株のすき間へピンポイントに薬剤を落とし込むのには限界があり、結果的に完全に侵入を防ぐことはできませんでした。
【効果◎】【効果◎】救世主!「プレバソンフロアブル5」でさらなる被害を完全ブロック
デナポンでも防ぎきれず、「もはや全滅か…」と思いつつも、最後のあがき・頼みの綱として投入したのが、水に希釈して散布する液体タイプの「プレバソンフロアブル5」です。これがまさに効果「◎」で、本当に救われました。
実は、プレバソンを散布した時点で、膨らみかけていたトウモロコシはほとんどが虫食い状態になっていました。
さすがにすでに食べられてしまったところが復活して「虫食いゼロ」とまではいきませんが、茎や実の中にいたアワノメイガの幼虫をピンポイントで死滅させることには成功! それ以上の食害をピタッと食い止め、残りの部分を守り抜いたのみならず、時期をずらして遅く植えた株の実に虫害が及ぶのも防げました。

プレバソンには「浸透移行性」という性質があり、薬がかかった葉から殺虫成分が吸い込まれ、植物全体に行き渡ります。そのため、デナポンのように難しいすき間を狙わなくても、全体に散布するだけで中に潜む虫までしっかり退治してくれます。
根からも吸収するということだったので、うちは株の根元にも撒いておきました。
(2000倍に希釈するため、小さじ1杯(5ml)のプレバソンで10Lもの薬液ができるのは経済的ですが、畑の規模が小さいと確実に余ります。畑に他にも野菜を植えている場合は、希釈濃度や使用頻度・使用時期を確認して余った薬液を使い切ると一挙両得です。)
実際のところ「最初からこれを使っていれば…」と後悔するレベルの圧倒的な効果でした。
*プレバソンフロアブル5の散布には噴霧器が必要です。
【農薬なしで被害ゼロ!】去年と今年の違いから分かったアワノメイガ対策
実を言うと、去年は農薬を一切使わなかったにもかかわらず、アワノメイガによる被害がなんと「ゼロ」でした。一方、今年は被害が出てしまい、慌ててプレバソンに頼ることになった次第です。
どうしてこれほど大きな差が出たのか、去年と今年の栽培環境を比較してみたところ、農薬以外にも「アワノメイガを寄せ付けない決定的な違い」や「巷(ちまた)の噂ほど意味がなかった対策」があることに気づきました。
【効果✕】マメ科のコンパニオンプランツは効かなかった!
ネットでアワノメイガ対策について調べると、「トウモロコシの近くにマメ科の植物を植えると、アワノメイガなどの害虫が来なくなる(コンパニオンプランツ効果)」という情報が出てきます。
去年は「なんちゃって農業」(特に手はかけず、うまくいけばラッキーという適当な野菜栽培)だったので、畑の隅の草ぼうぼうの一画にトウモロコシを植えていました。
一方、今年はエンドウとインゲン(雄花が咲く前の時期)、さらに雄花が咲いた頃には小豆(アズキ)が植えてある畑の中心に植えていたので、ガッツリとマメ科の包囲網ができていました。
なので、結論から言うと、マメ科のコンパニオンプランツはアワノメイガに対してまったく効果がありませんでした(✕)。
マメ科をどれだけ近くに植えていようが、アワノメイガの成虫はトウモロコシの雄花の香りに誘われて飛来し、卵を産み落としていきます。
畑の広さにもよるかもしれませんが、マメ科のコンパニオンプランツに強力なアワノメイガを幻滅させるほどの効果は期待できない、というのが私のリアルな検証結果です。
【効果◎】農薬に頼りすぎないための3つのアワノメイガ防除法
コンパニオンプランツは役に立ちませんでしたが、去年と今年の栽培環境の比較によって、農薬なしで被害ゼロを達成できた本当の理由が見えてきました。
去年と今年の違い
| 植え付け (時期は同じ) | 肥料 | 天候(6~7月) | |
| 去年 | 苗から 3本x2列 | 元肥のみ | 高温(6月の平均気温:気象庁の観測史上1位) 雨の日が少なく、平年の1/3の降水量 |
| 今年 | 種から 10本x4列 | 元肥 高さ1m弱の頃 雄花の開花後 | 平均気温は平年並みだが、朝晩と日中の高低差が激しかった 前日との気温差も大きかった 雨の日は例年より少なかったが、降れば大雨だった |
これを見る限り、おそらく効果がある可能性が高い、農薬に頼りすぎないアワノメイガ防除法が3つあります。
① アワノメイガの発生前に雄花を咲かせる(植え付けの早期化)
1つ目はアワノメイガが活発に飛び回る「発生ピーク」の前に、トウモロコシの雄花を咲かせてしまう作戦です。
アワノメイガは気温が高い地域ほど活発になり、1年の間に発生する回数や時期が地域によって大きく異なります。
参考資料:農研機構「子実トウモロコシ生産におけるアワノメイガ対策」
特に注意したいのが、多くの地域で「第1世代(1回目)」の成虫が一斉に飛び始める5月下旬〜6月頃です。もし普通に春に種をまいて、トウモロコシの雄花が咲く時期がこの虫の発生ピーク(6月)とバッティングしてしまうと、畑は一瞬でアワノメイガの餌食になってしまいます。
我が家が去年農薬なしで被害ゼロだった理由は、まさにこの仕組みのおかげだったように思います。
去年は、ホームセンターで春一番(早い時期)に売り出されていた苗を購入してすぐに植え付けたため、アワノメイガが本格的に飛び始める前に雄花が咲き、虫のピークが来る前に実の成長をスタートさせて逃げ切ることができたのではないでしょうか。
(今年は種から育てたことで時期が後ろにズレてしまい、虫の発生ピークと見事に重なって被害が出てしまいました。だからこそ、今年はプレバソンでの防除が必要になったのです。)
種から育てる場合は温床育苗などの寒さ対策が必要になりますが、もっと手軽に早植えしたい方は「ホームセンターで一番早く並ぶ苗を買って植える」のが、アワノメイガを出し抜く最大の裏ワザになります。

あくまでも理論上の話ですが、暖地以外の場所なら、9月の半ば過ぎに雄花が咲くように超遅植えにするのもありかも。
② 誘引源になる雄花の数を減らす
アワノメイガの成虫は、トウモロコシの雄花の香りに引き寄せられて卵を産みにきます。つまり、畑に雄花が多ければ多いほど、虫をたくさん惹きつけてしまいます。
受粉に必要な分だけ雄花を残し、余分な雄花は早めにカットして数を減らすことで、飛来する確率をグッと下げることができます。
なお、カットした雄花は決してトウモロコシの株付近に残さないようにします。
③ 追肥をせず、元肥をたっぷり与える
トウモロコシの成長スピードとアワノメイガの発生サイクルの関係も重要です。
去年は追肥(途中で足す肥料)をせず、最初の元肥(もとごえ)をたっぷり与えて一気に大きく育てました。
追肥による急激な窒素過多(虫が好む状態)を作らず、虫の発生前に一気に収穫まで逃げ切るスピード栽培が、もしかすると被害ゼロに繋がったのかもしれません。
トウモロコシを確実に守る!防除のベストスケジュール
カラス対策の「極細の黒テグス」と、アワノメイガ対策の「プレバソンフロアブル5」「育て方の工夫」を踏まえ、「いつ、どのタイミングで防除対策を行うべきか」を時系列にまとめました。
- 春先苗の植え付け
[アワノメイガ対策]可能な限り「早植え」にする
*種から育てる場合、苗の植え付けまで3週間近くかかることを逆算する必要あり
[アワノメイガ対策]「元肥」をたっぷり与える - 雄花の出始め雄花対策(苗の植え付けから約1か月後)
[アワノメイガ対策]「プレバソンフロアブル5」を全体に散布
[アワノメイガ対策]受粉に必要な分を残して、余分な雄花をカット - 雌花の出始め雌花対策(雄花の開花から約1週間後)
[カラス対策]「極細の黒テグス」を上・横・下にピンと張る
- 収穫2週間前最後の護り(プレバソンの1回目散布の2週間後あたり)
[アワノメイガ対策]「プレバソン」の2回目をダメ押し散布!収穫まで逃げ切る!
「プレバソンフロアブル5」を使用する際の注意点
プレバソンはトウモロコシ栽培において「収穫前日まで・合計2回まで」使用可能です。また、効果の持続期間(残効性)は約2週間です。
実が膨らみ始めてから収穫までは3週間近くかかるため、ダメ押しの2回目のタイミングを間違うと、収穫直前の最も大切な時期に薬の効果が切れてしまいます。
収穫から逆算して2週間以内のタイミングで撒くのが、薬の効果が途切れることなく、アワノメイガの実への侵入を完全にシャットアウトした状態で収穫期を迎えるベストな対策です。
まとめ:黒テグスとプレバソンで今年は甘いトウモロコシを収穫しよう!
今回は、家庭菜園のトウモロコシ栽培で誰もがぶつかる「カラス」と「アワノメイガ」問題について、私のリアルな失敗と成功の体験談を紹介しました。
甘くておいしいトウモロコシを確実に収穫するための重要ポイントは3つ。
- カラス対策の正解:「極細の黒テグス」を首が届かない距離で上・横・下にピンと張るべし!
- アワノメイガ対策の正解:「プレバソンフロアブル5」を正しいタイミングで2回散布が最強!
- 育て方の裏ワザ:早植え・雄花カット・元肥重視の3つで、農薬だけに頼らない強い防除ができる!
ぜひ今年の栽培は、この「黒テグス」と「プレバソン」の黄金コンビを試してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

