「21世紀型スキル(能力)」の定義

「21世紀の社会について説明しなさい」と言われたら、あなたはどんな言葉を使いますか。
21世紀型スキル(能力)とは、「これからの時代を生き抜き、さらに成功するために必要とされるスキル(能力)」のことを表します。
国立教育政策研究所も提案する21世紀型スキル(能力)については、国内外のあらゆる団体がそのフレームワーク(枠組み)を構築しています。
さて、今回私がご紹介するのは、①ハーバード大学トニー・ワグナー氏の唱える“Seven Survival Skills”(7つのサバイバル能力)、②アメリカ政府、IT企業、教育団体の連携から生まれた非営利団体「The Partnership for 21st Century Learning (P21)」が提唱する“P21 Framework”、③シスコシステムズ、インテル、マイクロソフト社が支援した“Assessment and Teaching of 21st Century Skills (ATC21s)”(21世紀型スキルの評価と教育)を比較し、共通項を日本語に翻訳してまとめた21世紀型スキル(能力)のフレームワーク(リスト)です。
*注:日本語訳の中には個人の解釈で意訳したものが含まれます。
“Seven Survival Skills”(7つのサバイバル能力)
トニー・ワグナーの謳う「7つのサバイバル能力」とは以下の通りです。
- 批判的思考と問題解決能力(Critical Thinking and Problem Solving)
- ネットワーク全体における協調性と影響力によるリーダーシップ(Collaboration across Networks and Leading by Influence)
- 敏捷性と適応能力(Agility and Adaptability)
- 向上力と起業家資質(Initiative and Entrepreneurialism)
- 口頭または書面におけるコミュニケーション能力(Effective Oral and Written Communication)
- 情報アクセス能力と分析力(Accessing and Analyzing Information)
- 好奇心と創造性(Curiosity and Imagination)
P21 Framework(P21)
「全ての子どもたちが21世紀に相応しい教育を受けられるように」を目的にした、P21では以下の3つのスキル(能力)が提示されています。
- 学習能力と革新性(Learning and Innovation Skills)
- 創造性と革新性(Creativity and Innovation)
- 批判的思考と問題解決能力(Critical Thinking and Problem Solving)
- コミュニケーション能力と協調性(Communication and Collaboration)
- 情報・メディア・テクノロジーに関連した能力(Information, Media and Technology Skills)
- 情報を評価・利用する能力(Information Literacy)
- メディアの分析・発信能力(Media Literacy)
- テクノロジーを有効利用する能力(ICT Literacy)
- 生活とキャリアの能力
- 柔軟性と適応能力(Flexibility and adaptability)
- 向上力と自己決定力(Initiative and Self-direction)
- 社会性と異文化理解力(Social and Cross-cultural skills)
- 生産性と信頼性(Productivity and accountability)
- リーダーシップと責任能力(Leadership and responsibility)
Assessment and Teaching of 21st Century Skills (ATC21s)
ATC21sでは、合計10個の21世紀型スキルを4つのカテゴリー分けて定義しています。
- 考え方
- 創造性と革新性(Creativity and Innovation)
- 批判的思考・問題解決能力・意思決定(Critical Thinking, Problem Solving, Decision Making)
- 学び方の学習・メタ認知(Learning to Learn, Metacognition)
- 働き方
- コミュニケーション(Communication)
- コラボレーション(Collaboration)
- 作業ツール
- 情報を評価・利用する能力(Information Literacy)
- テクノロジーを有効利用する能力(ITC Literacy)
- 世界を舞台に生きる
- 地域住民かつ、世界市民(Citizenship – Local & Grobal)
- 生活と仕事(Life and Career)
- 個人的・社会的責任(Personal and Social Responsibility)
「21世紀型スキル(能力)」のフレームワーク(リスト)
こうして3つのフレームワーク(リスト)を比較してみると、語彙やまとめ方に違いはあるものの、内容的にはかなり似通っています。
以上を踏まえ、学校教育現場での育成が望まれるスキル(能力)は以下の通りです。
- 創造性
- 批判的思考と問題解決能力
- コミュニケーション能力と協調性
- 向上・革新力とリーダーシップ力
- テクノロジーを利用した情報の収集・分析・利用力
- 多様性への適応能力
一斉指導、暗記重視といった20世紀型の授業形態では、こういった能力は育ちにくいと言えます。
なお、21世紀型スキル(能力)は何も学校教育の中だけでしか育たないというわけではありません。
例えばご自宅で、アプリとキットを使ったWonderBox のようなSTEAM教材を試してみるのも1つの手だと思います。
WonderBox には、
- 未来を生きぬく「頭のよさ」が育つ
- 遊び”感覚で学べる
- 思考力と創造力を育む
- 1人ででも、きょうだいやお友だち、ご家族と一緒でも楽しめる
など、21世紀型スキル(能力)の強化に特化したプログラミング・アート・ゲーム教材がいっぱい。
- 資料請求は無料な上にワークブックのおまけ付き
- いつ始めても最初の2ヶ月は特別号からスタート
- 無料トライアルやリアルイベントも!(過去にはこんなイベントがありました。)
参加者には素敵なプレゼントも用意されていました。
まとめ
今回は21世紀型スキル(能力)のフレームワーク(リスト)の理論的な側面についてご紹介しましたが、次回はそれぞれのスキル(能力)に関する詳細と実践のための具体例を紹介したいと思います。
参考資料及び引用元: