
インスタやってるんですけど、インフルエンサーでもない限り、PR案件の依頼なんて来ないですよね?

それが、フォロワーの数が少なくても、DMを通じてスカウトされることがあるんですよ。現に私もフォロワーがたった20人強しかいなかったのに、依頼をもらったことがあります。

えっ、そんなに少ないのに?だったら、私にもチャンスがあるかも?

そうですね。
ただ、最近の案件依頼の中にはスパムや詐欺目的のものもたくさん紛れ込んでいるんで、やっと依頼が来たからって飛びつくのは危険ですよ。
ということで、今回の記事では、ようやく舞い込んできたPR案件の依頼で詐欺やスパムに引っかからないように、
- PR案件
- 種類・報酬形態
- インスタグラムに実際に届いたPR案件の怪しいスカウトDM
- 依頼主のプロフィール
- メッセージの内容
- PR案件詐欺やスパムに引っかからないための注意点(PR詐欺やスパムを見分けるポイント)
- 2段階チェック
- 二次的被害の可能性
- 被害にあった場合の事後対策
を紹介します。
PR案件とは?

PR案件は、企業がSNSや動画配信プラットホーム(Instagram・X・TikTok・YouTubeなど)の発信者(主としてインフルエンサー)に、商品やサービスを紹介・宣伝してもらう見返りに何らかの報酬を提供するマーケティング手法(インフルエンサーマーケティング)です。
種類と報酬形態
PR案件は、報酬形態の違いから7種類に大別できます。
レンタル
レンタルは、企業が高額商品や大型アイテムをSNS等の発信者側に無償(または格安)で貸し出し、実際の使用感等を投稿してもらう手法です。
報酬形態:
- 無償レンタル:商品の貸し出しのみ
- 有償レンタル:商品の貸し出し+投稿報酬
*企業によって貸し出し期間や、送料の負担者はバラバラです。
体験・来店型
体験・来店型は、飲食店・ホテル・サロンといった施設や特定のイベントなどにSNS等の発信者(インフルエンサー)を招待し、実際に体験した様子を投稿してもらう手法です。
報酬形態:
- 体験費用のみ無料
- サービスや飲食といった体験費用の無料提供+投稿報酬(現金など)
ギフティング(商品提供型)
ギフティング(商品提供型)では、企業がSNS等の発信者に商品やサービスを無料(または格安)で提供し、その使用感を投稿してもらいます。
報酬形態:
- 無償ギフティング:商品・サービスの提供のみ
- 有償ギフティング:商品・サービスの提供+投稿報酬
スポンサー型(タイアップ)
スポンサー型(タイアップ)は、SNS等の発信者(インフルエンサー)と企業の間で独占契約を結び、商品やサービスの宣伝を依頼する手法です。
報酬形態:契約に則った広告料
固定報酬型
固定報酬型は、SNS等の発信者に商品やサービスの紹介・宣伝をしてもらう見返りに、投稿回数かフォロワー数に応じて設定された報酬を企業が支払う手法です。
報酬形態:
- フォロワー単価型:フォロワー数x〇円
- 投稿回数型=〇円x投稿回数
変動報酬型
変動報酬型では、企業がSNS等の発信者に商品やサービスを紹介・宣伝してもらうのと引き換えに、一定の計測期間内における投稿の反響の大きさ(「いいね!」の数やエンゲージメント率など)に応じた報酬を支払います。
報酬形態:
- エンゲージメント率に応じた段階報酬型:
- エンゲージメント率:(いいね+保存数+コメント+シェア)÷インプレッション数(またはリーチ数・フォロワー数など)
- 「いいね!」単価型:〇円x「いいね!」の数
成果報酬型(アフィリエイト型)
成果報酬型(アフィリエイト型)は、変動報酬型とかなり似ていますが、一番の違いは投稿の最終的な成果(商品やサービスの購入・申込みなど)に応じて報酬が支払われるところです。
報酬形態:
- 商品・サービスの〇%
- リンクがクリックされた回数x〇円など
これら7種類のうち、インフルエンサーでなくても依頼が来る可能性が高いのは、無償ギフティング・変動報酬型・成果報酬型(アフィリエイト型)の3つです。
PR案件はあくまでもマーケティング手法なので、企業の得られる利益がSNS等の発信者に出す報酬(金銭とは限りません)に勝らなければ、依頼する意味がありません。
言い換えるなら、インフルエンサーでもないのに好条件のPR案件を提示された場合は、PR案件詐欺の可能性大です。
インスタグラムに実際に届いたスカウトDM
以下は、私がつい最近インスタグラムのDMで受け取ったPR案件の依頼メッセージと依頼者のプロフィールのスクリーンショットです。(会社名とアカウント名は伏せています。)


このDMにはPR案件詐欺を疑われても仕方がない特徴が多数見受けられます。
- 送信者の名前がない
- 敬語・丁寧語の使い方がおかしい
- 非インフルエンサーに対して有償ギフティング(投稿報酬)の提示
- LINEへの誘導
- フォローしないと送信者のプロフィールが確認できない
- フォロワーが少ない
- 投稿数0
100歩譲ってこの依頼が本物のPR案件だったとしても、私ならこの企業とのコラボには二の足を踏みます。
PR案件詐欺やスパムに引っかからないための注意点(PR詐欺やスパムを見分けるポイント)

このところ生成AIの悪用や高度な自動化ツールの台頭によって、パッと見では判別できないほど巧妙で組織的なSNS犯罪が増加しています。
PR案件詐欺も同様で、一番最初に届いたスカウトDMには問題がなさそうでも、詳細を詰めていくうちに詐欺が判明することがあります。
また、双方が合意に達し、実際に報酬が振り込まれた後に二次被害が発生し、最終的にPR案件を請け負った人の信用が失墜することもあります。
そこで、PR案件詐欺やスパムに引っかかって被害を受けないためには
- メッセージリクエストを承認する前
- メッセージリクエストを承認した後
の2段階のチェックに加え、
- 二次的被害の可能性
も考慮に入れておく必要があります。
メッセージリクエスト承認前の確認事項
インスタグラムではたいていDMを通してPR案件の依頼が来ますが、その際まずやるべきなのが、DMの送信者(PR案件の依頼者)のプロフィールとメッセージの確認です。
- 「DM」→「リクエスト(紙飛行機のアイコン)」とタップ。
- リストアップされたアカウントをタップ。
- 送信者のプロフィールとメッセージの内容をチェック。(送信者にはメッセージが既読だとわかりません。)
要確認項目
- 認証バッジ
(Instagramが公式アカウントと認めると名前の横に付く証明)の有無 - 認証バッジが付いてない場合
- 依頼者のプロフィール
- フォロワー数
- 投稿数・投稿内容
- 依頼者(企業)の公式サイト
- 代表者氏名・会社所在地・電話番号
- PRを依頼された商品やサービスに関する評価
- なりすましアカウントの可能性
- 「依頼してきた企業名+PR案計詐欺」で検索
- PR案計詐欺に関する注意喚起の有無
- 公式サイトに問い合わせる
- 「依頼してきた企業名+PR案計詐欺」で検索
- メッセージの内容
- 日本語に不自然なところがないか
- 報酬が高額すぎないか
- 外部ツールやURLへの誘導がないか
- DMの送信者のプロフィールやメッセージの内容を精査することなく、メッセージリクエストを承認しない
- メッセージ内に貼られたリンクはクリックしない
- 依頼されたPR案件が本物(真正)かどうかは見極める最善の方法は、
- 企業名から公式サイトを確認する
- 悪質な企業でないことを確認する
- 公式サイトにPR案件の依頼をしたか問い合わせる
メッセージリクエストの承認後の確認事項
メッセージリクエストを承認した後チェックすべきなのが、契約書や依頼内容の詳細です。
要確認項目
- 契約書に明記すべき項目
- 業務内容(投稿内容・修正に関する取り決めなど)
- 報酬・経費・キャンセル料・支払い条件など
- 権利帰属(著作権や二次利用など)
- コンプライアンス(景品表示法や薬機法などの遵守事項)・PR表記義務など
- 秘密保持や競業避止義務など
- 担当者名や社判
- 報酬の先払い・高額報酬・保証金や登録料の請求ありの依頼は疑ってかかる
- 内容が曖昧な場合は契約しないほうがいい
なお、最悪の場合を想定して、
- あらゆる記録を画像やPDFで保存
- 銀行口座の明細
- 依頼者とのやり取りのスクリーンショット
- 契約書類
- 送られてきたアカウント情報
- 法的リスクの有無を確認
- 自治体の法律相談窓口(無料サービス)など
をおすすめします。
二次的被害の可能性
無事に報酬が振り込まれたからといって、まだ安心はできません。
紹介したリンクが実は公式のものに極似した偽リンクで、そこから商品やサービスを購入したり、会員登録を行ったフォロワーが個人情報を盗まれたり、金銭的詐欺に巻き込まれるなど、二次的被害が生じることがあるからです。
こうなってしまうと、たとえ意図的ではなかったとしても悪質な案件を紹介したことになり、依頼を請け負った人はフォロワーの信用を失います。最悪の場合、「詐欺コンテンツの拡散に加担したアカウント」との報告受けたインスタグラムによってアカウントを停止(凍結)されることもあり得ます。
- 外部リンクを貼る場合は、細心の注意を払ってURLが公式サイトのもので間違いないか確認する
詐欺被害にあった場合の事後対策
残念ながら、今の世の中どれだけ気をつけていても詐欺に引っかかってしまう可能性はゼロではありません。
運悪く被害にあった場合は、
- DMの削除・詐欺アカウントのブロック・通報
- 注意喚起の投稿:該当案件が詐欺である可能性を伝え、リンク等をクリックしないよう公式アカウントから警告
- 消費生活センター・警察・金融機関への相談や届出
を速やかに行いましょう。
まとめ
今回は、PR案件の依頼があった際、詐欺やスパムに騙されないように、PR案件(種類と報酬形態)・PR案件詐欺やスパムに引っかからないための注意点、被害にあった場合の事後対策について、実際にインスタグラムに届いた怪しいスカウトDM(依頼主のプロフィール・メッセージ本文)を例に挙げて紹介しました。
特に「インフルエンサーでもないし、PR案件を扱うなんて夢のまた夢」だと思っていたところにスカウトDMが届けば、誰だって飛びつきたくなるでしょう。
けれど、わずかな報酬を夢見て、逆に大金や個人情報、信用を失う羽目になったのでは本末転倒です。
インスタグラムに限らず、PR案件の依頼がきたときは、詐欺やスパムに引っかからないようにしっかりと自衛しましょう。



