みなさんは「Work smart(ワークスマート)」というフレーズを聞いたことがありますか?
米軍基地で働いていたとき、しょっちゅう耳にしたフレーズです。
今回の記事では、「よりナチュラルな英語を話したい」人向けに、アメリカ人がよく使う英語のフレーズをまとめてみました。
Work smart
“Work smart(ワークスマート)”とは「要領よく働く」とか「賢く働く」という意味です。
昔、ジャパニーズビジネスマンに「24時間戦えますか?」と問いかける栄養ドリンクのコマーシャルがありました。
今なら完全にブラック扱いされそうなキャッチフレーズですが、働き方改革が推進された今でも、アメリカ人の目には、相変わらず日本人がワーカホリック・ハードワーカーに映っているようです。
ただ、ワーカホリック・ハードワーカーであることで、称賛されているわけではありません。
米軍基地内では、例えば就業時間後も残って仕事をする日本人に対して、アメリカ人の上司や同僚がよく “Work smart.”と言ってきます。
「残業しなければいけないのは、仕事の要領が悪いから」
要するに「ハードワーカー」≒「仕事ができない人」というわけです。
もちろん「早くうちに帰りなさい」という思いやりの気持ちから、“Work smart.”と言う人もいますが、「いったい誰のせいで残業する羽目になったかわかってんの?」と言いたくなるような相手から言われることも多いです。
そんな時はにっこり笑って、“Will do, if you work harder!(あなたがもっとちゃんと働くならね!)”と返すのもおもしろいかも。
Will do.
“Will do.(ウィルドゥ)” は “I/We will do it (what you have asked).”の「誰が(主語)」と「何を(目的語)」が省略されたもので、何かをお願いされたとき・頼まれたときに、「(そう)します」「了解」という意味で使います。
“Have a relaxing weekend!(週末はのんびりしてね!)”
“Will do, thanks.(そうする、ありがと。)”
“I Will.” と答える人もいますが、圧倒的に”Will do.”と言う人の方が多いです。
I’m in.
“I’m in.(アイムイン)” は「参加します」「私も入れて」という意味で、何らかのイベントに誘われた”とき、文章でも口頭でも返事に使います。
”We are planning a Sayonara potluck lunch for Justin this Friday. Wanna join us?(金曜にジャスティンのために持ち寄りでさよならランチをするんだけど、参加しない?”
”Sounds great. I’m in.(いいね、入れて。)”
参加しないときは、“I’m out.” と言うこともできます。
Hang in there.
“Hang in there.(ハンギンゼアみたいに聞こえるはず)”は、つらい状況にいる友だちや仲間を励ますときに使う表現で、「ふんばって」とか「持ちこたえて」、「めげないで」という意味になります。
“hang in” は「ぶらさがる」、”there” はこの場合、相手が今いるつらい状況を指します。
「今はしんどいだろうけど、諦めずそこにとどまっていれば、そのうちいいことがあるから」という感じです。
Okie dokie.
“Okie dokie.(オキドキ)” は、2つの意味や場面でよく使われます。
1つ目は気楽な感じの「オッケー」とか「了解!」のこと。
“okie” や “dokie” に特別な意味はなく、”OK” から派生した “okie” と、”okie” と韻を踏む “dokie” をつないだだけのフレーズですが、単に “OK” と言われるよりもリズム感があって、おちゃめな感じがします。
もう1つは話題を変えるときの「さてと」や「それじゃあ…」のような意味です。
英語の授業では そういうとき、“Well…” を使うと習ったと思いますし、確かに “Well…” も聞きます。
けれどどちらかと言うと “Let’s see…” 同様、”Well…” は何かをきかれて答えるまでの時間稼ぎというか、間をつなぐために使われることが多いように思います。
Got it. と Gotcha.
“Got it.(ガティット)” と “Gotcha.(ガッチャ)” は、説明などを聞いた後、「(相手の言ったこと・言わんとすることを)理解したよ」と伝えるカジュアルな表現です。
テキストメッセージの最後に「りょ」や「り」と書いて、「了解!」というのと似ている気がします。
ちなみに “Gotcha.” は、 “I got you.” を略したもので、もともとは「(いたずらしてるところを)見~ちゃった!」とか「捕まえた!」の意味があります。
話がちょっとそれますが、『仮面ライダーガッチャード』の主人公は、ライドケミーカードを手に入れるたびに「ガッチャ」と叫びます。この「ガッチャ」もおそらく “Gotcha.” からきているのでしょう。
因みに、ガッチャードの対戦する冥黒の三姉妹のひとり「ラケシス」は米軍基地で働いている時に知り合った人のお嬢さんです。応援よろしくお願いします。
Sure thing. と Not a thing.
友だちや同僚にお願いや頼まれたごとをされたとき、「もちろん」「おやすいご用」という意味で、“Sure.” ではなく、”Sure thing.(シュアシング)” または ”Not a thing.(ノットアシング)”と返す人がかなりいます。
“Will you give me a lift to the station?(駅まで乗せてくれない?)”
“Sure thing./Not a thing.(いいよ。)”
また、お礼を言われて “You are welcome.(どういたしまして。)” と返す代わりに、”Sure thing./Not a thing.(どうってことないって。)” と答える人も多いです。
Two cents
“Two cents(トゥセンツ)” は「(個人的な)意見・考え」を意味します。
使い方は、話し合いの席などで、自分の意見を述べた後、“(It’s) just my two cents.” と付け加えます。
辞書によると、“two cents” には「価値がないもの」という意味があり、こう付け加えることで「とるに足らない意見かもしれませんが…」というニュアンスを伝えたいようです。
“Just my two cents.”って、しょっちゅう聞いたけど、言ってる同僚の中にそんな謙虚な人いたかなぁ?
Jot down
“Jot down(ジョットダウン)” の意味は「メモる」「ちゃちゃっと書き留める」です。
恐らく英語の授業では、ほとんどの人が「メモを取る=“take notes”」と習ったのではないでしょうか。
じっくりと時間をかけてノートにメモを書き記すような場合なら、“take notes” でいいと思いますが、ほかの人には読めないような字で急いでメモを取るような場合は、”jot down” という表現が使われます。
余談ですが、“memo” という英単語は “memorandum” の略で、 日本語の「メモ」と違って、正式な文書・業務連絡・お達しになります。
Buzzword
“Buzzword(バズワード)” の意味を辞書で調べると、
- もったいぶった言葉
- それっぽいけれど、意味があいまいな言葉
のような説明が出てきます。
厳密に言うと、“Buzzword” という言葉をアメリカ人がよく使うのではなく、「その道の専門家のように思われたくて使う言葉」「(本当は意味がよく分かっていないのに、)知ったかぶりして使う言葉」のことを “Buzzword” と言います。
もっと簡単な日本語に訳すなら「流行語」が一番近い気がしますが、“Buzzword” になる言葉が流行る範囲は狭く、自分の属する専門分野やサークル内などです。
例えば、私が所属していたアメリカの教育界では、ここ数年 “rigor” と “robust” が、文章や会話の中に入れておけば、「あの人、仕事できるよね」と周りに思わせられる “Buzzword” でした。
最後に
今回紹介したフレーズのほとんどは中学程度の英語力があれば使えるものばかりです。
ただ、学校教育の中ではどれ1つをとっても習ったことがありませんでした。
「よりナチュラルな英語を話したい」のであれば、英語漬けの環境に身を置くのが一番です。
身近にそんな環境がないなら、U-NEXTやスカパーでアメリカの映画やドラマを見まくって、そこから自然な表現をピックアップするのがいいかもしれません。
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