めったに雪の降らない地域では、冬場の突然の寒波や降雪・積雪に対する準備ができていません。
今回の記事では
- 寒波や降雪・積雪に対する備え
- 滑らない歩道の歩き方
- 滑った時にけがしない転び方
について紹介します。
寒波や降雪・積雪に対する備え
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除雪用具
自宅の玄関から公道までの雪には、何でもやってくれる管理人付きの豪華なマンションや豪邸にでも住んでいないかぎり、自分たちで対処するしかありません。
そこで用意しておきたいのが、除雪対策グッズです。
- スコップ
- 滑り止め用砂
- 融雪剤
それぞれ成分や使用目的が異なるので、自分(家族)にとって最善のものを選びましょう。
アイテム | 目的 | 成分 |
スコップ | 雪かき | |
滑り止め用砂 | 路面を滑りにくくし、転倒を防止する | 細かく砕いて大きさを揃えた砂 |
融雪剤 | 路面上の雪をとかす 雪どけ水の凍結を防止する | 塩化ナトリウム・塩化カルシウム・塩化マグネシウムなど |
ちなみに、滑り止め用砂は積雪後の滑りやすい路面に、融雪剤は降雪の前でも積雪後でも効果を発揮します。
めったに雪が降らない地域には流雪溝(雪を流すための道路脇の穴・水路)がないため、雪かきをしても邪魔にならない場所に積み上げ、とけるのを待つしかありません。
スノーシューズ・スノーブーツ
公道はまず雪かきされていないでしょう。
豪雪地帯でもない限り、道路わきに滑り止め材が入った砂箱も用意されていません。
そこで用意しておきたいのが、スノーシューズ・スノーブーツです。
選ぶ際のポイントは、
- 滑り止めが付いている・靴底の溝が深い。
- 靴底が柔らかいゴム製:ピンが付いた靴底はタイルなどの床で滑りやすい
- 防水性・保湿性に優れている。
なお、スノーシューズ・スノーブーツの代わりに、普段はいている靴にゴム製の靴用アタッチメントをつけるという手もあります。
防災グッズ
ときには積雪が原因で停電になることがあります。
急な寒波のせいで水道管が破裂することもあります。
そんなとき役に立つのが、防災グッズです。
緊急お泊りセット
普段雪が降らない地域に雪が降ると、たいてい公共交通機関が麻痺し、帰宅が困難になる人が出てきます。
大雪が予想される日にやむを得ず外出する場合は、最低1泊分の着替え等を詰めた緊急お泊りセットを携えて出かけるといいでしょう。
「来週は大雪になるでしょう」と言われてからでは、ほしいものも品切れの可能性大。手に入れやすい時に確実に手に入れておきましょう。
雪道で滑らない歩き方
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雪道は、新雪が積もっているときよりも、いったん溶けかけた雪が再び凍ったときのほうが危険です。
横断歩道(特に白線の上)や、日陰になりやすい建物の出入り口付近など、雪の状態が急に変わる場所も滑りやすくなっています。
歩く際には、
- 小さな歩幅で、急にペースを変えずにゆっくりと歩く
- 重心を前側、下側に置く
- 脚を垂直におろして、足の裏全体を地面につける
- 両手を開けておく
の4点に注意しましょう。
滑った時にけがしない転び方
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どれだけ気をつけていても、転ぶときには転びます。
たとえ転んでも擦り傷や青あざ程度で済めばいいのですが、捻挫や骨折、頭を打てば外傷性くも膜下出血や脳挫傷など命の危険に関わるケガをすることもあります。
ケガを最小限に抑える転び方のポイントは、転びそうになっても逆らわず、身体を丸め、できるだけ大きな面で地面を捉えることです。
- 前に転びかけたら、両肘を曲げ、前腕で地面をつく(荷物を持っていたら手放す)
- 後ろに転びかけたら、おへそを見るように首を屈め、柔道の受け身のように、腕全体で地面をたたく
- 横に転びかけたら、顎を引いて、倒れる側の前腕で地面をたたく
いずれもとっさに反応できるように、普段から練習しておくといいでしょう。
雪道に限らず、転んで頭を打った時には、家族や友人にそのことを話しておきましょう。その時は大丈夫なようでも、あとから深刻な症状が出ることがあります。
最後に
今回は
- 寒波や降雪・積雪に対する備え
- 滑らない歩道の歩き方
- 滑った時にけがしない転び方
について紹介しました。
ところで、出雲では「転ぶ」ことを「まくれる」と言います。
「雪でまくれた」と言う女性がいても、「スカートがめくれた」わけではないのであしからず。