自宅の軒先で、スズメバチが巣を作り始めた。
ホームセンターで、スズメバチ撃退スプレーも買ってきたし、自分で取ったらまずいかな。
今まさに巣を作っているんですよね?
だったらプロに任せたほうがいいですよ。
4月も終わりが近づいてくると、色とりどりに咲き乱れた花の上を、黄色い花粉や甘い蜜を求めて、何匹ものチョウやハチが飛び回ります。
それだけならのどかで美しい春の光景ですが、中にはスズメバチのように、お呼びでない害虫も混じっています。
今回は、素人がスズメバチの巣に手を出すべきじゃない理由の1つを、小学生時代の実体験からご紹介します。
失敗じゃないほうの自由研究なら
アシナガバチの研究
今を遡ること45年。
当時私は小学3年生、すぐ下の妹が1年生で、一番下の妹はまだ幼稚園に入っていなかったと思います。
その日、家には私たち子供3人と、60代になる祖父母がいるだけで、両親はまだ仕事から帰ってきていませんでした。
夏休みの終わりを間近に控え、私は最後に残った自由研究に取り組んでいました。離れの二階の窓の外に見つけた、アシナガバチの研究です。
ところで、みなさんはアシナガバチの巣をご覧になったことがありますか。
軒下にぶら下がっている、直径10センチ前後の、灰色のシャワーヘッドのような、蓮の花托のような形のアレと言えば、思い当たる方がいらっしゃるかもしれません。
私が見つけたのは、だいたい直径7センチほどの大きさで、ところどころ穴にポコッと白いふたがついていました。時々数匹のハチがやってきては、また去っていくのを繰り返していました。
(いったい何をしてるんだろう)
部屋の中から網戸越しに見るだけでは、十分な観察とは言えません。それに自由研究というからには、何かもっと実験的なことをする必要があります。
私は殺虫剤とカッターと軍手をもって2階に上がり、できるだけ上に腕を伸ばして、けれど網戸は閉めたまま、巣に向かって殺虫剤を吹きかけました。念には念を入れてと、1回に3秒ずつ、合計3回吹きかけました。
しばらく待ってみましたが、ハチが帰ってくる気配はありませんでした。網戸を開けて軒下からハチの巣を切り取ると、私は急いで網戸を閉め、手に入れたハチの巣を机の上で観察することにしました。
穴はきれいな6角形で、カッターで白いふたをこじ開けると、サイズの違うクリーム色の幼虫からこげ茶色っぽい蛹まで、中には様々な幼齢のハチの子がいました。
幼虫はぷっくりとジューシーな蛆虫みたいで、軍手をしていても触る気になれません。小学3年生の実験ですから、これだけやれば十分でしょう。
観察結果をまとめてもいないのに、私は「夏休み自由研究コンクール」で入賞するかもと、ひそかにほくそえんでいました。と、その時、研究をレベルアップさせる天才的なひらめきが生まれたのです。
「そうだ、うちにはスズメバチの巣もあったんだ!」
スズメバチの研究
実は、我が家の周りでは、昔からよくスズメバチを見かけていました。たいていは2-3匹が庭の梅の木の周囲をうろついているくらいで、やがて高速で家の前を横切ると、裏山のほうに飛んでいきます。
それが、梅雨が明けたぐらいから徐々に数を増やし、庭ではなく「コ」の字型につながった、母屋と離れの間を飛び回るようになりました。
初めに巣に気づいたのは父でした。そしてその時にはもう、巣はバスケットボールぐらいのサイズになっていました。その気になって探せばすぐに見つかるような1階の屋根の軒下にあったので、誰もがその大きさに成長するまで気づかなかったことのほうに驚きました。
業者に来て取ってもらうまで、刺されると危ないから、近づかないように
私たちはしっかりとそう注意されていました。が、私はアシナガバチの巣を何の問題もなく手に入れた経験豊かなプロです。
急いで階下に降りると、まず妹たちを巻き込むことにしました。アシナガバチの巣に比べて、スズメバチの巣のほうが圧倒的に大きかったので、殺虫剤をかけるのに人手が必要だったからです。
えぇ~、やだぁ。近づくなって言われたし
それはそうだけど、これは理科の勉強。勉強のためにしたって言えば、怒られないから
そう言ってさっき切り取ったアシナガバチの巣を見せると、初めは渋っていた妹たちも、だんだんその気になってきました。
いっせいにスプレーを5秒間噴射、それを3回繰り返す。怒ったハチが襲ってくるといけないので、走って家の中へ入る。窓越しに様子を見て、ハチがいなくなったら外に戻る。
ハチ用のスプレーは1つしかなかったので、ゴキブリ用とやぶ蚊用のスプレーも使うことにしました。と、ここまで計画を立てたところで、私はふと我に返りました。
(ゴキブリややぶ蚊用の殺虫剤じゃ、効き目が弱いかも。それにさっきと違って、巣までだいぶ距離もあるし…)
ねぇ、やっぱやめよう
えぇ~、何で?勉強のためでしょ?
もはやすっかり興奮した妹たちを止めるすべはありませんでした。
私はやめるように言ったからね!
そう言うと、一人で家の中に入り、鍵をかけた窓越しに妹たちを見つめました。
嬉しそうにスプレー缶を振った後、ふたりは当初の計画通り、殺虫剤を噴射しました。
わぁ~!
妹たちは大慌てで家の中に駆け込んできました。外はあたり一面、怒り狂ったスズメバチだらけです。何匹かは窓にぶつかり、網戸に張り付いて離れないハチもいました。
だからやめろって言ったのに
スズメバチの怒りは両親が帰宅する時間になっても続いていました。数こそ少し減っていましたが、そのころには巣の周辺だけでなく、玄関前にもハチが飛び回っていました。外に出ようものなら、まっすぐこちらに向かってきます。
ようやく両親が家に入れたのは、すっかり日が暮れた後でした。当然のことながら、入った時にはスズメバチ以上に、怒り狂っていました。
いったい、何をしたんだ?
妹たちがスプレー撒いた
誰がやろうって言ったの?
さすが母親、子供たちのことをよくわかっています。妹たちは黙って私を指さしました。
研究結果
この実験・観察から私は2つのことを学びました。1つは「親の言うことは聞け」、もう1つは「スズメバチの駆除はプロに頼め」です。
結局、スズメバチの巣は次の日専門業者に撤去してもらいました。そして、中に生きたハチがいないことを確認すると、しばらくの間玄関に飾られていました。
家族を大切にする習性から、ハチの巣には愛情が宿っていると考えられているそうです。また、巣への出入りが多いことから、特に商売を営んでいる人の間では、人を呼ぶ縁起物として重宝されているようで、よくオンラインのフリーマーケットでも売られているのを目にします。
ただし、我が家の場合は、間違いなく子供たちへの教訓として置いてありました。
これ以上自分の悪事を宣伝したくなかったので、アシナガバチの巣は裏山に捨て、自由研究には別のトピックを選びました。そのせいで私は再び窮地に陥るのですが、話が長くなるので、それはまた別の機会に。
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