数年ぶりにかぎ針編みをしたら、きれいに編むコツをすっかり忘れていたので、次回のために覚書を残しておくことにしました。
かぎ針編みの初心者や、これまで仕上がりに今一つ満足できなかった人たちにも役立つ情報です。
また、これまでかぎ針編みをしたことがない人も、編み物のもたらす健康効果を知れば、きっと今すぐ始めたくなるのではないでしょうか。
中心から円形を編むとき

マジックリング
帽子やコースター・編みぐるみといった円状の作品を作るときの作り始めで、糸端を引っ張ると中心がしっかりと締まります。

1.糸端を手前にして親指で押さえながら、指や手にぐるぐると2回巻き付ける。

2.かぎ針を輪の中に差し込み、右手の人差し指で重なった部分を押さえ、左手で輪の下部分と糸先をホールドした状態で、かぎを糸に引っかけて輪の中に引き出す。

2.この状態から再度糸を引っかけて引き出し、立ち上がりのくさり目を作る。

3.あとは輪の中にかぎ針を差し込んでは糸を引っかけて引き出し、細編み等を編み入れる。
リングを引き締めるのは1段目を編み終わってから。
6目スタート
きれいでフラットな円ができるかどうかは、
- 糸の太さ
- かぎ針のサイズ(号数)
- 中に入れる編み目の数
で決まります。

円周率を考えると、6目スタート(1段目)がベスト。
以降、
2段目:(増し目)X 6回 =12目
3段目:(増し目+1目)X 6回 =18目
4段目:(1目+増し目+1目)X 6回 =24目
5段目:(3目+増し目)X 6回 =30目
6段目:(2目+増し目+2目)X 6回 =36目
7段目:(増し目+5目)X 6回 =42目
8段目:(6目+増し目)X 6回 =48目
のように、増し目の位置を、最初・真ん中・最後と変えながら6目ずつ増やすと角ばりにくいです。
もし、編地が波打ったり、反り返ったりする場合は、かぎ針の号数を変えるか、編み方をきつくしたり緩くして調整します。
輪を縮める時に引き抜く糸

1段目を編み終わり、円を引き締めるときは、
- 糸端が出ているのと同じ場所から出ているほうのリングを引っ張ると、もう1つのリングが締まる。
- 糸端を引っ張って、先ほど引っ張ったリングを引き締める。
立ち上がりのラインをなくす
編みぐるみの動物の顔など、立ち上がりのラインをなくしたいときは、引き抜き編みをせず、次の段の最初の目に直接目を編み入れます。

段の最初の目にマーカー必須。
模様編みには向いていない。
立ち上がりを目立たなくする

立ち上がりの際に糸を引き締めると、横線が目立たなくなります。

1.引き抜き編みの輪をぎゅっと締める。

2.立ち上がりのくさり編みをぎゅっと締める。
一方向に筒状のものを編むとき

左右交互二方向に編むときと違って、筒状のものを一方向に編むと、どうしても網目が斜めになってしまいがちです。
網目が斜めになるのを防ぐ

編み目に対して垂直に上に糸を引き抜く。

通常の編み方(編み目に対して水平に糸を引き抜く)では、引いた方向に糸が引っ張られて斜めになる。
*サンプルに使った編み物は、糸を引く方向を示すために編んだものなので、筒状(一方向)でありません。
同じ色の糸を自然に継ぎ足す

糸が足りなくなってつぎ足すときは新しい糸を引っかけて引き出す。

糸端同士を結んでしまうと、結び目が表から見えたり、太い糸の場合はボコっとした見た目になる。
違う色の糸に自然に変える

違う色の糸に変えたい目の1つ手前の目の最後の引き抜きの時に、新しい糸を引き出す。

結果はご覧の通り。
途中から細編みの段を自然に追加する

前の段の途中から新しい段を立ち上げるとき、つなぎの部分がかさばらず、他の目と同じように2本の脚だけを作る方法です。

1.新たな段に使う糸の端に、くさり編みの編み始めのように作り目を作る。
かぎ針編みの上級者なら、作り目なしでOK。

2.新しい段を始める目にかぎ針を差し込み、作り目を引き出す。

3.(作り目があるほうの糸端を押さえながら)もう1度同じ目にかぎ針を差し込み、糸を引っかけて引き出す(細編み)。

作り目の結び目が出てきてもOK。
作り目なしで始めると、結び目の代わりに糸が交差しているだけ。

4.細編みを編む。

通常は糸を引き出した後、1度くさり編みをし、同じ穴に細編みを編むと思いますが、それだと脚が4本できてごわついて見えます。
ゴム編みの自然なつなぎ方

帽子を下から編むとき、まずゴム編みを編み、引き抜き編みでつないで筒状にし、その後天頂に向かって編む方法がありますが、かぎ針を使った引き抜き編みだと、つなぎ目のところが他のゴム編みの部分とは明らかに違って見えます。
他のゴム編み部分と見分けがつかないくらい自然につなぐためには、長めに残しておいた編み初めの糸端を使ってとじ針で閉じます。

1.十分な長さのゴム編みの長方形ができたら、編み終わりを手前、編み初めを奥に置く。
編み終わりは必ず編み始めと同じ側になるようにする。

2.編み初めの糸をとじ針に通し、編み初めのすぐ横の穴に上から針を差し込み、編み終わりの最初のV字の間に下から針を入れる。

3.「編み初め側の穴に上から針を入れ、編み終わり側のV字の間に下から針を通す」を最後まで繰り返す。
編み終わったら糸を筒の内側に編み隠す。
あとは、編み終わりのくさりにかぎ針を戻し、上の段を編んでいくだけです。
まとめ
今回は、かぎ針編みの作品をきれいに仕上げるコツをまとめました。
- マジックリングをきれいに編む
- 一方向に筒状のものを編むとき、編み目をまっすぐにする
- 自然な糸替え・糸の継ぎ足し
- 途中から細編みの段を自然に追加する
- ゴム編みをきれいにつなげる
それともう1つ、慣れてくると編むスピードが上がり、編み目がきつくなりがちな人は、意識して緩めに編むと、ゆがみも少なく編み目のサイズもそろいますよ。
編み物の健康効果
編み物には、
- マインドフルネス効果:単純で機械的な反復動作がストレスや不安を軽減して心を安定させる
- 認知症予防:指先を使うことで脳が活性化する
- 自己肯定感の向上:作品を完成させることで達成感が味わえる
- 幸せホルモンの分泌
といったポジティブな健康効果が科学的に証明されています。
「忙しいし、編み物なんてしてる暇がない」と思われるかもしれませんが、「まなまなCraft」で販売している編み物作品は、私が米軍基地で日本語・日本文化の教育指導主事としてバリバリ働いていた頃に作ったものばかりです。(ほかにも大量の帽子・バッグ・ラグ等がありますが、材料・サイズ等を調べるのが面倒くさくて、ショップには掲載できていません。)
実際、仕事を辞めて以来(つまり仕事上のストレスがなくなって以来)、編み物から離れていましたが、昨年発達障害っぽい子どもを預かるようになり、かぎ針編みを再開しました。
編み物は明らかに落ち着きのない子どもの情緒安定にも効果があります。


