日本で「梅雨」と言えば、5月末から7月中旬の、曇りや雨の日が多くなる時期のことです。
ただし、厳密に言うと、梅雨は梅雨前線によってもたらされる雨を指しているので、同じ日本の中でも北海道や小笠原諸島に梅雨はなく、国外でも台湾や中国の南部、韓国でしか見られない気象現象です。
さて、梅雨は英語で “Rainy Season” と訳されますが、 ”Rainy Season” の日本語訳を見てみると「梅雨」のほかに「雨季」と書かれています。
つまり、海外の「乾季(”Dry Season”)」の対義語としての雨季と梅雨ではイメージが違うため、「梅雨= “Rainy Season”」と訳しただけでは、外国の人たちに日本の梅雨の特徴は伝わりません。
外国人の中でも特に子ども相手に日本の梅雨について語ろうと思ったら、やはり「紫陽花とカタツムリ」「蓮とカエル」「てるてる坊主」「合羽と長靴」あたりは、説明から外せないでしょう。
今回ご紹介するゆらゆらカタツムリとぴょんぴょんカエルは、米軍基地の子どもたちに、そんな日本の梅雨について知ってもらおうと、一緒に作って遊んだものです。
国内に限らず外国でも、雨のせいで室内遊びしかできない子どもたちが、楽しく日本の梅雨を理解するのにうってつけの紙を使った工作です。
おうちでハサミがまだうまく使えない3~4歳くらいの子どもさんと一緒に作るときは、切り取りの線を書いてあげたり、代わりに切ってあげるなど、子どもの成長に合わせつつも、新しいことにチャレンジしたいと思わせるようなサポートをしましょう。
ゆらゆらカタツムリ(難易度:★★☆☆☆)
材料(1人分):
- 紙皿 1枚
- はさみ
- スコッチテープ
- 油性マジック・クレヨン
- (目をつけたいときは画用紙)
作り方:
1.紙皿を軽く半分に折り、画像の位置に1センチ程度の切り込みを入れる。(2か所)
2.切り込みの1つにはさみを入れ、もう1つの切り込みのところまで丸く切り開く。
3.1度紙皿を広げたあと、切り込みを入れたほうの外枠を手前に倒して、さっきとは反対(裏返し)に半分に折る。
(横から見た時に「八」の字の形になるようにする。)
4.折り曲げた両端をテープで固定し、画像のように丸の横の既に切り込みが入っているところを「V字型」に切り取る。
(画像をクリックして拡大すると、切り取る位置にオレンジの線が入っています。)
5.マジックやクレヨンで目やうずまきを描いたり、色を塗れば完成。
目は下にテープが貼ってあるので、油性マジックを使いましょう。
*目は、つまようじの先に画用紙2枚を貼り合わせて作ると、よりカタツムリっぽくなります。
その場合、ステップ3の後、折り曲げた線上につまようじを内側からぶすりと突き刺し、さらに内側にテープで固定しておきます。
遊び方:
しっぽ側をちょっと下に押すとゆらゆら揺れます。
ぴょんぴょんカエル1(難易度:★★☆☆☆)
材料(1人分):
- 紙コップ 2個
- 色画用紙 カエル用(何色でもOK)
- 輪ゴム 1個
- はさみ
- マジック・クレヨン(色塗り用)
- のり
- 小さめの紙皿 1枚(なくてもOK)
作り方:
1.1つの紙コップの飲み口に4カ所小さな切り込みを入れる。
2.切り込みに✖になるように輪ゴムをかける。
3.色画用紙にカエルの顔、手足を描き、切り抜く。
お好みで胴体を作っても!
4.輪ゴムをつけた紙コップにカエルの顔・手足をのりで貼り付ける。
5.もう1つの紙コップの外側を、飲み口から3分の1の高さ分、マジックやクレヨンで蓮の花の色(好きな色でOK)に塗る。
時間があれば、残りの3分の2(花の中心)も塗る。
(紙皿があれば、蓮の葉の色に塗る。)
6.飲み口側から色を塗ったところまで、6~9カ所切り込みを入れる。(花びらになる。)
7.花びらを外側にしっかりと折り上げる。
同じものを2~3個作って重ねると、より蓮の花っぽくなる。
(紙皿があれば、花びらをのり付けしてもOK。)
遊び方:
(紙皿)、蓮の花の紙コップ、カエルの紙コップ(輪ゴム付き)の順に重ね、ぎゅっと上のコップの底を押し、パッと手を離すと、カエルがぴょーんとよく跳びます。
ぴょんぴょんカエル2(難易度:★★★☆☆)
材料(1人分):
- 牛乳パックから切り取った1cm幅の帯 2本
- 紙コップ 2個
- 色画用紙 カエル用(何色でもOK)
- はさみ
- スコッチテープ
- マジック・クレヨン(色塗り用)
- のり
- 小さめの紙皿 1枚(なくてもOK)
準備:
牛乳パックから取った帯の一端を直角にホッチキスで留めておく。
作り方:
1.牛乳パックの帯を交互に折って、紙のバネを作る。
2.最後に重なった部分をテープで留める。
3.工作1のステップ5~7のように蓮の花のコップを作る。
4.紙ばねを同じ紙コップの底にテープで固定する。
5.工作1のステップ3~4のように、カエルのパーツをもう1つのカップに貼り付け、(紙皿)、蓮の花の紙コップ(バネ付き)、カエルの紙コップの順に重ね
遊び方:
カエル付きの紙コップの底(端のほう)を指で手前に強くはじくようにすると、カエルが跳んでいく。
おまけ:じぃじやばぁばとの交流に大活躍!
久しぶりに実家に帰省するお父さん・お母さん、孫が会いに来るけれど、どうやって交流しようかとお悩みのじぃじ・ばぁばのみなさん!
100円ショップで簡単に手に入る材料を使った紙工作でも、子どもたちの意外な発想のおかげで、笑いと笑顔に満ちた家族の時間が過ごせると思いますよ。