バッテリー充電式の電動工具は、軽量、コンパクトなうえに力仕事も楽々とこなしてくれるので、家庭菜園や庭のお手入れといった趣味の園芸、木工制作などのDIYを楽しむシニア世代や女性に人気です。
かく言う私もここ数年、農作業や庭仕事に父が使っていた工具をエンジン式から専用バッテリー充電式に替えてきました。けれど、あまりにも選択肢が多く、始めのうちは何を基準にどれを選べばいいのかわかりませんでした。
ということで今回は、これから趣味の園芸やDIYを始めたいというシニア世代や女性向けに、自身の買い物体験から導き出した専用バッテリー充電式電動工具の賢い選び方を紹介します。
*専用バッテリー充電式電動工具(以下、バッテリー充電式電動工具)とは、USBケーブルではなく、専用の充電器を用いてバッテリーを充電するタイプの電動工具です。
バッテリー充電式電動工具の賢い選び方
バッテリー充電式電動工具に限らず、賢いもの選びには、
- ニーズ(必要性)評価
- 購入条件の優先順位付け
- 商品の詳細比較
が必須です。
ニーズ(必要性)評価
まず最初に確認したいのが、自分の気質や行動パターンから見た趣味やDIY(用途)に対する心構えです。
この3つの質問の答え次第で、「どれを選ぶか」以前に
が明らかになります。
飽きっぽいか、のめり込むタイプか
バッテリー充電式の電動工具はあると重宝しますが、使えば手入れも必要ですし、使わないときは単なる置物、使わなくなれば無用の長物です。
もし答えが「飽きっぽい」「半年に1回しか使わない」「手入れが面倒」「自宅に十分なスペースがない」なら、買う意味はないでしょう。
逆に、とことんはまるタイプの人は、DIY用だろうと園芸用だろうと、続けていくうちにたいてい他にもバッテリー充電式に変えたい電動工具が出てきます。
電動工具のバッテリーは、同一メーカー・同電圧であれば、違う種類の電動工具にも使うことが可能です。
100%安全とは言い切れませんが、メーカーの純正品と互換性のあるバッテリーでも同じ効果が期待できます。
答えが「イエス」の人は、商品を選ぶ際、純正バッテリー(または互換バッテリー)の電動工具を選んだほうが、長い目で見ると賢い選択になるでしょう。
衝動的か、計画的か
衝動買いは、一時的な満足感をもたらしてくれますが、後悔に終わることが多いです。
とりあえず今すぐ買わなくてもいいのであれば、待っている間にお金を貯めて予算をアップしたり、セールを狙うほうがお得です。
物持ちがいいか、使い捨て派か
形あるものはいつかは壊れます。
壊れるまでにどれくらい長く(回数的に多く)使えれば満足できるのか、壊れた時にどう対処するかを考えれば、工具に求める品質がどの程度なのかもはっきりするでしょう。
購入条件の優先順位付け
購入することが確定したら、次は購入にあたっての条件(価格・性能など)に優先順位をつけます。
これにより、たくさんある商品の中から購入する可能性が高い候補を絞り込むことができます。
商品の詳細比較
買い物上手な人は、最初に目に入った商品を即買いするのではなく、類似する複数の商品を比較し、それぞれのメリット・デメリットを見極めたうえで、自分に最適なものを選んでいます。
そこで、最後は購入条件に見合った商品を複数選び、その詳細を比較します。
気になる商品を5つくらい選び、比較表を作っておくと、違いが一目瞭然です。それが面倒なら、最低でも商品比較サイトをチェックして情報を集めましょう。
スペック
スペックというのは、製品の技術的な特徴(機能、寸法、材質など)の具体的な数値や項目のことで、出力(電圧V・容量Ah)・サイズ(長さ・高さ・幅・重量)・仕事率(W)・回転数(min-1)等があります。
スペックは作業の効率や負荷能力、連続使用時間、ひいてはコストパフォーマンスにまでかかわる重要な指標です。
使用するのがシニア世代や女性、目的が趣味やDIY作業ということを考えると、扱いやすいサイズであることのほうが高性能かどうかよりも大切ですし、安全性への配慮(安全機能・安全装置)も侮れない項目です。
なお、工具の種類によっては、主要スペック以外にも要チェックのスペックがあります。
- 穴あけ・締め付け(ドライバー・ドリル系):トルク・穴あけ能力など
- 切断・切削(ソー・トリマー・ルーター系):刃のサイズ・切断能力など
- 研磨・研削(グラインダー・サンダー系):変速機能・集塵機への接続が可能かなど
- 集塵・送風(ブロワー・クリーナー系):風量・風速など
- 釘打ち(タッカー・ネイラー系):釘の長さ・装填数など
- その他:ヒートガン(最高温度)・噴霧器(圧力)など
そして、工具の用途や作業の対象が変われば、当然最適なスペックも変わります。
販売店(購入先)
バッテリー充電式電動工具はホームセンター・工具専門店・ネットショップで購入可能ですし、レンタルできるものもあります。
購入先(場合によってはレンタル先)を決める際には、
- 取り扱っている製品の品ぞろえ
- 価格設定
- 本体のみか、付属品(バッテリー・充電器・アクセサリなど)込みか
- 配送料
- 交換用の部品や付属品の販売の有無
- ポリシー・ガイドライン
- 修理・返品・交換保証と手続き
- アフターサポート
を確認しておきましょう。
「手軽さのホームセンター」「専門知識と信頼性の工具専門店」「価格と品ぞろえのネットショップ」と言われるように、シニア世代や女性が趣味やDIYに使う程度なら、おそらくホームセンターかネットショップの商品で十分でしょう。
ただし、どうしてもプロ仕様の工具が欲しい場合は、工具専門店かネットショップの中古品販売を狙うのも1つの手です。
口コミ・レビュー
製品のスペックは取扱説明書やカタログで確認できます。
見た目や手に持った感じは、実店舗(やショールーム)で体感できます。
けれど、使用感は実際に使ってみないことにはわかりません。販売店の評判もわかりません。
気になる製品が見つかったら、たとえ最終的に実店舗で購入するにしても、オンラインでその製品や販売店に関する有益なレビューや口コミを探しましょう。
有益なレビューを見つけるポイント
- 複数のネットショップ・複数のECモール・レビューサイトで、できるだけたくさんのレビューに目を通す。
- 具体的な利用体験や写真付きのレビューを探す。
- 評価の低いレビューには特に注目する。
- 商品レビューだけでなく、ショップレビューもチェックする。
なお、ECモールの中でも楽天市場では、システム上、評価の低いレビューが削除されている可能性があるので、レビューの見方には注意しましょう。
生産国・メーカー
日本で販売されているバッテリー充電式電動工具には、国内製と海外製がありますが、海外製品の場合、
- 取扱説明書の言語
- アフターサービス
- バッテリーの処分方法
が後々問題になることがあります。
取扱説明書の言語
日本語の説明書がないか、あっても自動翻訳されたあやしい日本語で意味をなさないかもしれません。
アフターサービス
工具が故障して修理が必要になったり、部品や付属品の交換が必要になったとき、対応してもらえない(できない)可能性があります。
バッテリーの処分
2025年に「資源有効利用促進法」が改正されたことで、2026年4月1日以降、モバイルバッテリーや互換バッテリーを含むリチウム蓄電池製品の回収・再資源化が、メーカーや輸入販売事業者等に義務付けられました。
ただし、同年、環境庁からは全国の市区町村に向けて「家庭から出される不要なリチウムイオン電池は自治体が回収する」という方針が通知されています。
これを購入者側の視点から言い換えると、「改正された資源有効利用促進法の効力が及ばない海外製品、特にネットショップで購入した製品や海外製の中でも主要メーカー製以外の製品は、今後捨て場所に困るかもしれない。海外製品の購入を検討している人は、自治体指定の処分方法を確認しておく必要あり」ということになります。
ちなみに、バッテリー充電式電動工具の国内外の主要メーカーは以下の通りです。
*これら以外にも使用分野別、プロ・アマ別に人気のメーカーがあります。
- Qおすすめ商品や人気商品なら、間違いないのでは?
- A
確かにおすすめ商品や人気商品には、勧められるだけの、人気があるだけの理由があります。
けれど、だからといってその理由が自分のニーズや優先順位に合っているとは限りません。
せっかくお金を出して買うのですから、他の誰かに合うものではなく、自分に合うものを選ぶことが大切です。
まとめ
今回は、シニア世代や女性が趣味やDIY作業に使うのに最適なバッテリー充電式電動工具の賢い選び方を紹介しました。
しっかりと、
- ニーズ(必要性)評価
- 購入条件の優先順位付け
- 商品の詳細比較
をして、満足度の高い買い物体験ができるよう願っています。


