夏休みの自由研究に!危機的状況で!泥水をきれいにするブッシュクラフトのろ過装置4選 | まなまなライフ
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夏休みの自由研究に!危機的状況で!泥水をきれいにするブッシュクラフトのろ過装置4選

ブッシュクラフト

自然災害の多い日本。

まさかの時用の防災グッズや備蓄品には、最低でも1人3日分の水を含めるよう推奨されています。

けれど「何の準備もしていなかったら」「用意した分では足りなくなったら」どうしますか。

今回は、夏休みの自由研究にもピッタリ!災害等で飲料水が入手できないような危機的状況に陥った時、ブッシュクラフトの知識と技術を使って河川等の水をろ過し、さらにひと手間加えてほぼ飲用可能なレベルにまで浄化する方法を紹介します。

*あくまでも非常時の対策です。自由研究の実験では安全性が確認できない限り、処理した水を飲まないようにしましょう。

ブッシュクラフトで汚水をろ過する方法
  • ペットボトルろ過器
  • 木の水道(厳密にはすでにろ過された水を採取する方法)
  • 木の枝やつるを使ったろ過器
  • ジプシーの井戸
ろ過した水を浄化する方法
  • UV(紫外線)殺菌
  • 煮沸消毒
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ブッシュクラフトとは

アウトドア好きの人ならご存じだと思いますが、ブッシュクラフトというのは、未開の地や荒野において自然の恵みを最大限に生かした暮らしを実践することであり、その生活に必要な知識や技術(生活の知恵)を意味します。

ブッシュクラフトの基本技術:

  • 火起こし
  • シェルター建設
  • 狩猟と採集
  • 木材加工
  • 飲料水の確保

こういった技術を見て、中には「これってサバイバル技術じゃないの?」と思った人がいらっしゃるかもしれません。

確かにブッシュクラフトとサバイバルの技術には共通する部分がたくさんあります。けれど、ブッシュクラフトとサバイバルでは目的と状況が違います。

目的状況
ブッシュクラフト自然との調和・共存自ら望んで実践
サバイバル生き残るため生命の危機に瀕し、必要に迫られて実践

常日頃からブッシュクラフトを実践している人は、危機的状況に陥った、慌てることなくすでに身につけている生活の知恵を活かすことが可能です。

言い換えれば、サバイバル時に必要な技術や知識こそブッシュクラフトの技術や知識です。

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ブッシュクラフトのろ過装置

今回はブッシュクラフトの中でも飲料水の確保に必要なろ過装置の作り方について説明します。

ろ過装置1:ペットボトルろ過器

ペットボトルろ過器

用意するもの

  • 500ml以上のペットボトル1本
  • ろ過された水を受ける容器(大きめの瓶・ペットボトルなど)1個
  • ビニールテープ
  • カッターナイフ
  • ガーゼ等の布、またはキッチンペーパー
  • 細かく砕いた炭(バーベキューなどに使う炭でOK)、または活性炭
  • 細かく切ったスギの葉(なくてもOK)
  • 砂利(なくてもOK)
  • 小石
  • 脱脂綿
  • 泥水などの汚水

*砂、砂利、小石はきれいに洗っておく。

作り方

  1. ペットボトルの底をカッターナイフで切り取る。
    • ろ過された水を受ける容器にペットボトルを使う場合は、ペットボトルの上部を同様に切り取る。
  2. ペットボトルの切り口をビニールテープで覆う。(けがの防止)
  3. ろ過器のペットボトルの口に脱脂綿を詰める。
  4. ③を水を受ける容器に口を下にしてセットする。
  5. ③の中に小石、砂利、スギの葉、炭、砂、布(ペーパータオル)を下から順に詰めていく。
  6. 汚水を③に静かに注ぐ。

はじめは濁った水が出てくる可能性があります。その場合、濁りがとれるまで同じ手順を繰り返す必要があるので、実験には数時間かかると思ったほうがいいでしょう。

フィルターとして使う材料の配合や順番を変えたり、例えばスギの葉や砂利を使う場合と使わない場合でどんな違いが出てくるのか、なぜそういった違いが出てくるのかなど、自由研究のネタが豊富です。

ろ過装置2:木の水道

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汚水をきれいにするのではなく、木が浄化した水を取り出す方法です。

用意するもの

  • ナイフ
  • 皮を剝いだ木の枝、または割りばし 10cm程度
  • 水を受ける容器

作り方

  1. 皮を剥いだ木の枝、または割りばしの両端をとがらせる。
  2. ナイフで木にV字の切り込みを入れ、生木が出るまでVの内側を削り取る。
  3. 生木の部分に①を、斜め上に向かってできるだけ急角度で差し込む。
  4. 差し込んだ枝のもう一方の端を容器の中に入れる。

おそらくすべての方法の中で最も早く、もっともきれいな水が手に入るはずです。

*実験後は切り口に粘土層の土を塗っておきましょう。

動画では、期間限定(春先や冬の終わり)で、水を採取する樹木もカエデ科限定のようなので、①ほかの季節でも採取可能か、②ほかの種類の樹木でも採取可能かが、自由研究の題材になります。

ろ過装置3:木の枝やつるを使ったろ過器

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つるを使ったサイフォンろ過器(0:00~)

用意するもの

  • 瓶などふたのない容器2個(汚水を入れるものとろ過された水を受けるもの)
  • ナイフ
  • つる 1~2メートルほど
  • 泥水などの汚水
  • 食品ラップ
  • ビニールテープ

作り方

  1. つるをシャープに切り取る。
  2. つるの両端の樹皮をはぎ取る。(はぎとれない場合は汚れを落とすだけでもOK)
  3. 汚水を入れた容器に、つるの本体(根)に近い側を入れ、先端に近い側を空の容器の口元に垂らす。
  4. (チリなどが入らないように)つるとからの容器の間を食品ラップでくるみ、ビニールテープで留めて隙間をふさぐ。
  5. サイフォンの原理で汚水を入れた容器を、ラップでくるんだ容器より高い位置に置く。

透明に近い水が、数時間でコップ1杯分くらいたまります。

*動画の09:29あたりに水質検査の結果が出てきます。

動画ではぶどう科のつる性植物を使用していますが、ぶどう科以外のアケビやフジ、サルトリイバラなどのつるでも汚水をろ過できるか調べると、おもしろい自由研究になるでしょう。

枝を使ったろ過器(4:06~)

用意するもの

  • ペットボトル1本
  • ろ過された水を受ける容器(大きめの瓶・ペットボトルなど)1個
  • 生木の枝 15~20cm
  • 泥水などの汚水
  • (枝が細い場合)布とビニールテープ

作り方

  1. ペットボトルの底をカッターナイフで切り取る。
    • ろ過された水を受ける容器にペットボトルを使う場合は、ペットボトルの上部を同様に切り取る。
  2. ペットボトルの切り口をビニールテープで覆う。(けがの防止)
  3. 生木の樹皮を剥ぐ。
  4. 生木の枝の本体(根)に近い側をペットボトルの口に差し込み、差し込んだ枝とペットボトルのつなぎ目部分をビニールテープで密閉する。
    • 枝が太い場合:ペットボトルの口のサイズに合わせて削る。
    • 枝が細い場合:枝の周りに布を巻き付け、差し込み口との間にできるだけ隙間ができないような太さにする。
  5. 水をためる容器に、枝が下に来るように④をセットする。

透明に近い水が、数時間でコップ1杯分くらいたまります。

動画ではスギの生木を使用していますが、同じく抗菌作用を持つヒノキやマツ、ヒバなどの樹木でも同様の結果が出るか、比較実験が可能です。

ろ過装置4(最終手段):コヨーテの井戸

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手元に使えるものが何もない時の最終手段がコヨーテの井戸です。

用意するもの(なくても構いませんが、あると嬉しいもの):

  • 穴を掘る道具
  • 底にいくつか穴をあけたポリバケツなどの水をためる容器
  • 穴にかぶせる布やシート
  • ろ過装置1で使ったフィルター用の材料(小石・砂利・砂・炭など)

作り方

  1. 水辺のすぐ横に40cmぐらいの深さの穴を掘る。
    • 穴の側面をスムーズにならしておく。
    • ポリバケツなどがある場合はその穴に入れる。
    • フィルター用の材料があるときは穴(または容器)の底に入れる。
    • 穴にかぶせるものがあるときは、上からゴミやチリが侵入するのを防ぐためにかぶせておく。
  2. 最初にしみ出してくる水は濁っているので、たまった水をすべて汲みだして捨てる。
  3. 水が透き通るまで②を繰り返す。

*水が透き通るまで数日かかる可能性があります。

動画では側面をスギの樹皮で覆った穴と、スムーズにならしただけの穴で水の浄化に違いがあるか比較実験していました。

低学年の自由研究なら、①側面をならしただけの穴、②側面を何かで覆った穴、③穴をあけた容器を入れた穴を用意し、水が透明になるまでにかかる時間の違いを比べてみるといいかもしれません。

ろ過装置ごとに数種類の実験をするもよし、4つ全部のろ過装置を作って、得られた結果を比較するもよし。

ろ過した水をさらに浄化させる方法

上述の方法でろ過した水は、そのままでも十分きれいに見えますが、さらに

  • UV(紫外線)殺菌:透明な容器に入れて太陽光(紫外線)に6時間以上あてる
  • 煮沸消毒:10分以上煮沸する

ことで、人体に有害な細菌やウィルスの大半を死滅・不活性化させることができます。

なお、ここまでやっても飲用可能な水が手に入ったと100%言い切ることはできません。

ということで、たくさんのサバイバリストたちが常備しているのが、携帯浄水器です。

実験に関する注意点

自由研究

材料の調達

ブッシュクラフトのろ過装置に必要な材料は、ほとんどが自然の産物です。

そして、自然の産物である以上、植物にしろ、鉱物にしろ、それらが存在する土地には必ず所有者がいます。

例えば、河原で小石を少々拾ったからと言ってとがめられることはないでしょうが、近所の公園の砂場から砂を取ったり、よそのお宅の敷地内にある樹木を傷つけるのは明らかに違法行為です。

また、近年は水際での事故も多数発生しています。

材料集めをするときは、子どもだけで行動するのではなく、保護者の付き添いが必須です。

実験結果の測定

ろ過された水が本当に飲用可能かどうかを調べようと思ったら、専門の検査機関で化学検査や細菌検査といった水質検査をしてもらう必要があります。

島根県の水質検査情報
  • 島根県では保健所に連絡すると、環境大臣の登録を受けた水質検査機関を紹介してくれます。
  • 採取した水が飲用可能かどうかを調べるには、16項目の水質検査(1件につき8,000円)が最適です。
  • 検査に必要な水の量は約500ml:検査機関から採取用に容器を受け取ります。
  • 試料の持ち込み・送付に関して、結果が出るまでの日数、検査結果の受け取り方などは、機関によって変わる可能性が高いので、直接問い合わせてください。

元の汚水との違いが比較できれば十分というのであれば、簡易水質検査キットがおすすめです。

ブッシュクラフトによる汚水のろ過は、あくまでも非常時用です。自由研究のためだからといって、自分の身体で飲用可能かどうかを確かめるのはやめましょう。

まとめ

今回は、災害等で飲料水が入手できないような危機的状況に陥った時、ブッシュクラフトで河川等の水をろ過し、さらにひと手間加えて飲用可能なレベルにまで浄化する方法を紹介しました。

ただ、世の中には原始的なブッシュクラフトの技法だけでは飲用可能なところまで決してもって行けないほど汚染されている水があります。

この記事で紹介したブッシュクラフトを使った方法は、あくまでも

  • 普段からやり方を実践しておくと、生死を分けるほどの危機的状況に際したときに役立つ
  • 子どもの夏休みの自由研究に打ってつけ

というレベルだということをご承知おきください。

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